オズさんとお別れします。
やっとパロディモードが出てきます。
「「「「ええええっ」」」」
「オズさんは農家の三男だったんじゃ無いんですか〜?」
「やけに礼儀や仁義にうるさい奴だとは思っていたが。」
「オズさんがそんなに偉い人だったなんて。」
「フッ、私は気づいていたよ。お前は只者ではないと。」
最後のルカさんのセリフは、明らかにウソだな。この人ツンデレだろう。
「王家の仕事なんて、国民に種を蒔いて国を豊かにし、そこから得られた財産を税として収穫する、農家と変わりが無いだろう。俺は第3王子に生まれたが、決して幸せではなかった。母は庶民の出で、父からは愛されなかった。兄達からは疎まれ、子供の頃に家を出た。冒険者になって、ドロ水を啜る生活をして来た。そしてやっと仲間が出来て、いよいよこれから俺たちの冒険が始まる、と思ったんだ。
それなのに何で、お前はそれを否定する?生まれがこの国の第3王子でも、今は冒険者をやっていてもいいじゃないか。」
「あんたにはもっとできる事がある。第3王子の地位を取り戻し、国を良くする為に働けば、冒険者をしているよりずっと多くの人を救える。それはここにいる誰にも出来ない事なんだ。
あんたはあんたにしか出来ない事をしろ。冒険者なら代わりに俺たちがやってやる。
あんたは国を支えて、俺たちみんなを守ってくれ。その方が、みんなが幸せになれる。」
「だが今更、第3王子のオズワルドです、と名乗り出ても、誰も認めてくれないぞ。」
「心配ない。俺のスキルがある。俺には、あなたを第3王子だと全国民に認めさせ、あなたが国政に関われるようにする事が出来る。」
一度深呼吸をして、もう一度問いかける。
「あなたはそれを選択しますか?」
「それじゃあ俺の夢はどうなる。冒険者として、成功したいという夢は?」
「残念ですが、諦めてください。今あなたにできる選択は、自分の夢を叶えて冒険者を続ける事か、自分の望みを叶えてみんなが笑顔になれる道を選ぶかの二択しか有りません。」
「俺が冒険者になっても、みんなは笑顔になれないのか。分かった。お前のいいようにしてくれ。」
「駄目です。私の良いように、ではなく、あなたが良いと思う選択をしてください。」
「では、俺はみんなが笑顔になれる道を選びたい。」
選択は為されました。
遠くから、選択の自由さんの声が聞こえる。俺の選択は、オズワルドをふさわしい地位に戻してくれ、の一択だ。あいつなら、あとは自分で何とかできるだろう。
「ところでリーダー、今日はみんなを呼び出して、何の用なんですか?」
「ハ?リーダー?誰の事ですか?」
「何言ってるんですか。俺たちパーティー、【エキセントリック勝念暴威】のリーダーは、ツグさんに決まっているじゃないですか。」
気が付いた。
指導者のスキルを使ったまま、二度目の選択をしてしまった。二段階の選択は実行できない。最初に選択していた指導者スキルは、そのままの状態で解除されてしまったのだ。
だから、今は指導者のスキルは使えない。でも、その時組んだパーティーは、そのまま残ってしまった。
オズワルドとはパーティーを組まなかったから、今はいなかった事になっている。で、指導者スキルでパーティーを組んだから、俺がリーダーに成った。
そこまではいいよ。でもなんだよ!そのDQNなパーティーネームは!オズさんどんだけ厨二病だったの?
「今日みんなを呼び出したのは他でもない。俺たちのパーティーネームを変更する件だ。」
シリアスだと思っていた人にはごめんなさい。
次の次くらいから、かなり酷くなる予定です。