傭兵さんに説明します。(もっと詳しく)
パーティーまでたどり着けない。
「オズさ〜ん。」
オズさんの言葉を聞いて、思わず涙が出てくる。
ジャンピング土下座の姿勢のまま、俺はオズさんに言い訳を聞いてもらう。
「オズさんを元の立場に戻した事は、オズさんに本当にやりたい事をやって欲しかったからだ。だから後悔はしていない。
でも、今回はオズさんが大事にしていたパーティーの為に、どうしても力を貸して欲しかったから呼び出した。
今、オズさんが作ったパーティーのメンバーは、ジョブ持ちになれるかどうかの壁にぶつかっている。レベル10になり、ジョブを持てれば、みんなもっと成長出来るだろう。
でも、今の俺では、みんなの成長の邪魔になる。だから、みんなの成長を一番望んでいるだろうオズさんに助けを求めたんだ。
今のオズさんの話を聞いた限りでは、俺的にはGJなタイミングだったと思う。新しい指導者が重臣達の信頼を得て、方針を示し、直後に介入を止める。残された者は、自分たちだけの力で、その方針を実行していかなければならない。しばらく放置する事で、信用出来る部下とそうで無い者が判断出来るだろう。」
「『じーじぇい』って何だ?言葉の意味は分からないが、言っている事は判った。俺が今陣頭指揮を摂れば、どう言い訳しても俺の意見を押し付けた事になるだろう。俺の意見を聞いてくれた重臣達の努力は無視されてしまう。確かに、今俺は政策に直接介入をしない方が、後の国の為になるかもしれない。
でも、それで改革自体が頓挫してしまったらどうする?せっかく国民生活を良くしようという動きが止まってしまうぞ。」
「そこはオズさんを信用しています。この短期間でも、ちゃんと使えるスタッフを見つけているでしょう。
初見で私を雇った、オズさんの人を見る目は信用に値しますよ。」
本当は初対面の私にメシを奢ってくれた、あなたの底なしのお人好しを信用するんですけどね。
でも、それだけでは、ズルいヤツに利用されてしまう可能性がある。今回の召喚は、良い人とズルいヤツを見分ける良いチャンスになるかもしれない。
オズさんが思い望む、優しい世界を作るのには、良いチャンスだった。
俺、GJ。
フハハハハハ!パソコンの前に電卓を置いて計算している馬鹿者の姿を想像してみるが良い。(次話のお話です。)




