表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
破壊神になってしまった  作者: とむでし
11/67

人族、辞めてました。

パーティーの目標を決めよう。





「という訳で、俺たちは当初の目的通りダンジョンの探索をしようと思います。」

「待て待て、いきなり、という訳で、と言われても、意味が分からないぞ。」

 シリルさんのツッコミが入った。

「お金が無いんだよ。手っ取り早くお金を稼ぐには、ダンジョンが一番でしょう。」

「お金が無いのはツグさんだけでしょ〜。私達はもうちょっと休息をとって、装備を整えたいんだけど〜。」

 ネイさんは乗り気じゃないみたい。

「ツグのお金が無いのは、自業自得でしょ。せっかく貰った報酬を、壁の修理代に使っちゃうから。」

 リリルさんまで冷たいなー。

「私はいいぞ。魔力も回復しているし、おバカなリーダーに恩を売れるなら付き合ってやってもいい。」

 ルカさん。回復もなにも、前回なにもして無いじゃないですか。


「チッ!ルカが行くなら付き合わ無い訳にはいかないな。」

「ルカちゃん優しいのね〜。じゃあ私も頑張っちゃおうかな〜。」

「リーダーには逆らえても、ルカには逆らえないからね。分かった。私も行くよ。」


 え〜〜〜!なにこのルカさんへの信頼感!みんな何か弱みでも握られてるの?ルカさんの黒さなら、あり得るかも。


 疑わしそうな目を向ける俺に、シリルが言った。


「ツグさんの基本ステータスは知らないけど、とても高いって事は想像がつく。だからルカのありがたみが解らないんだろう。

 ルカは戦闘に入ると、パーティー全員のステータスを10パーセント底上げしてくれる魔法を使ってくれる。更にその魔法は、いろんなバッドステータスを防いでくれる。

 前回の戦闘でも、ハニービーは弱毒のバッドステータスを持っていた。ルカがいなければ、俺達はすぐにマヒして、殺されていただろう。

 治癒の魔法は使えないが、ルカはパーティーの守護神であり、失う訳にはいかない存在なんだ。」


 すみませんでした。私基本ステータスカンストしてます。10パーセント上げようにも、これ以上は上がりません。ステータス高すぎて、バッドステータスも受け付けません。

 本当にありがたみが解らない男で、申し訳ありません。


「でも、シリルはそう言うけど、ツグだって10パーセントも力が上がったら、違和感を感じたんじゃない?」

 リリルが疑問を口にする。


「今はみんなに言えない事情があって、俺のステータスは変動しないんだ。だから違和感は無かった。」


「おかしい。私の魔法《威風堂々》は、確かにツグにも効いていた。魔法がかかった手応えがあった。」


「でも、何も違和感は感じ無かったぞ。それは本当だ。」


「よし、ダンジョンに行く前に、ここで試してみよう。普段は魔法名省略なんだが、ちゃんと詠唱してから掛けてやる。【数多の世界を繋ぐ世界の真理よ、その奇跡の名を示せ。ラッスンゴ◯ライ!(威風堂々)】」


 えっ、えっ、何て。ちょっと待ってちょっと待って ルカさん。


「魔法は成功した。手応えがある。」

 ルカさんは満足そうにそう言った。


 でも、俺には何の変化もない。

 あ、そうか、ステータス確認してみればいいんだ。


「俺の基本ステータス、項目ごとに、この世界の人間の平均を10として表示」

 メッセージウィンドウが出た。


 身体:2420

 攻撃力:2420

 防御力:2420

 耐久力:2420

 敏捷:2420

 魔力:0

 魔法力:∞


 ええ〜なんで本当に上がってるの?俺のステータスは人族の上限じゃ無かったの?それに10パーセントじゃないし。


 嫌な予感がする。

 種族の限界を超えた種族は、何て呼ぶんだっけ?

「俺の種族名、表示」


 幸田紡:魔族


 やっぱり〜〜!

 石の仮面使ってないのに、人間辞めちゃったよ〜〜。




「J○J○、俺は人間を辞めるぞ〜。」

吸血鬼にはなりませんでしたが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ