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いつもの日常
僕は、次の日はいつもの通り通勤をした。
事務所の扉をあけて、中にはいると所長がソファーに座っている。
「ああ、調度良い所に。」
そう言って、僕に紅茶を頼む。
僕は、備え付けのキッチンに向かう。
「珍しく、早いっすね。」
僕は、問いかける。
すると、ちょっと。と言っていた。
なんの答えにもなってないと思いながらも、紅茶を所長に差し出す。
そういえば、今回の仕事は大きな仕事になる。と言っていたが、あっさり終了。
珍しく、所長の感が外れたか。
僕は、そう思って掃除を始める。
すると、事務所の扉が開いた。
僕は、扉の向こうにいる人を見て驚いた。
なぜ、あなたがいるのだろう。
「今日から働かせていただきます。」
そう言って、お辞儀をしたのは昨日の依頼主。
「ああ、よろしくな。調査員。」
所長は平然と言ってのける。
しかも、調査員だと。
僕でも従業員なのに。
「この子は、霊感が強い。いい目になるぞ。」
そう、所長がつぶやく。
そしてさらに、
「(収穫が)大きな仕事だったろ。」
僕の考えが、見透かされた。
やっぱり、この人は恐ろしい。