表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1本のワンド

「ここは・・・どこだ」


どうやら俺は森の中で眠っていたらしい。何でこんなところに居るのか、俺の個人情報まで、何も覚えていない。これが記憶喪失というものなのだろうか。


少なくとも、森と呼ばれる場所は人間にとっては危険な場所だ。森に迷った場合の対処法なんてわからない、とりあえず探索するしかないか。


「誰かいませんかー」


他にだれか居ないか叫んでみる。見た感じかなり深い森のようだ。あまり太陽の光も入ってこない。そんな場所に他の人が居るとは思えないが・・・


「呼んだかい」


森の奥から怪しい笑みを浮かべた女性が、ゆっくりと近寄ってきた


「良かった。俺の他に人がいて」


「なんだい。この森にはあたし以外の人間は居ないよ。過去、現代、未来、永劫にね」


なんだか胡散臭いが、他に人が居ないのなら仕方ない。途方にくれているよりかはずっといい。


「ここは何処ですか、俺は誰か知っていますか」


記憶喪失だと思われる俺が聞いたとしても、明らかにおかしいやつじゃないか。でも、自分が何なのか解らないと困るしなぁ。聞いてみるしかない


「なんだい記憶喪失かい。せっかくあのガキ人形の情報を手に入れようと、虚空から定着させたのに」


「もしかして、俺の事を知っているのですか」


まるで、知っているかのような口振りだ。本当に知っているなら教えてほしい。何時までも訳のわからない状態でいたくない。


「いや、よくは知らない。生きた死人が接触してたから、目は付けていたけど」


「つまりは、俺自身については殆ど知らないってことか・・・」


ガッカリだ。このままではどうしようも無いじゃないか、俺にどうしろと言うんだ


「あまりガッカリしなさんな、あたしがついていてやるよ。ここは協調の世界だ。何処かのバカみたいなさ、犠牲と繰り返しの残酷な世界じゃない」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ