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憤怒の炎

遅くなってすみませんm(_ _)m

煌夜は愛香と酒場に入った。


酒場に荒くれ者達がいたが愛香が稀人だと知っていたのか全く話しかけてくる様子はなかった。


「さぁさぁ、座って座って」


「あ、あぁ」


煌夜は酒場の端っこを陣取って座った。


「煌夜くんだったよね? この世界では私が先輩だから、どーんと質問しちゃってください!!」


「じゃあ、先輩。稀人は魔法が使えないならなにを使って悪魔と戦うんだ?」


「はぁ、煌夜くんはなんか、こう、狼狽えたりして先輩を楽しませるべきだと思うんだが………


まぁ、それはそうとして。稀人が悪魔と戦う方法だったかな?」


「あぁ、そうだ」



「うん、じゃあまずは稀人はね、私達がもといた世界の英雄の伝説を引き継いだ存在なんだよ」


「伝説を引き継ぐ?」



「そう。例えば、その人が起こした革命や戦争なども伝説にはいるね」


「よく分からないのは、伝説を引き継いだところでなんになるっていうんだ?」



「伝説を引き継ぐっていっても、そのまま記憶を引き継いだりするんじゃなくて、伝説を()として引き継ぐんだ」


「どういうことだ?」


「つまりね、一騎当千した伝説を武器にしたり、作品を魔法として使ったりするんだよ」


「ちょっと待てよ? 稀人は魔法を使うことが出来ないんじゃなかったのか?」


「稀人はね、魔法を魔法として使うことは出来ないけど、伝説を魔法として使うことは出来るんだ」


「じゃあ稀人は、伝説を他の形として使うことしかできてないのか?」


「まぁ、そういうことだね。あぁ、だけど使える伝説は稀人の一人一人に与えられた過去の英雄のものだけって決まってるけどね」



「それはどうやったらわかるんだ?」


「そこで、ギルドが役立つってわけだよっ。でも、もうちょっと説明しとかなきゃいけないことがあるからね」


「まだあるのか?」


「悪魔との戦いについてだよ」


「あぁ、ゴッヅがなにかいっていたな」



「稀人と悪魔の戦いはね、ある決められた日にち、時間に決められた場所にとばされて戦うんだ」


「行き当たりばったりで戦えばいいんじゃないのか?」


「天使達はこの世界の人達に戦いの飛び火がいくのがこわかったみたいなんだ」


「ふーん。」


「あんまり興味なさそうだね………。あとは、戦いごとに時間制限があったり、パーティーは四人までだったりってのがいろいろあるけどまずは、ギルドに登録しよっか」


「あぁ、そうだな」



そういって、煌夜達はギルドの受け付けに向かっていく。



愛香が受け付けに話しかける。


「すみません。稀人のギルド登録をお願いしたいんですけど」


「はい。稀人ですね。でしたら登録する稀人の方はこの水晶に手で触れてください」


そして煌夜が水晶に触れたら………


「うぉっ!? すごいな………どうなってんだ?」


水晶からカードがでてきた。


受け付けが煌夜にカードを渡した。


「これがあなたのギルドカードです。ギルドカードについての説明を聞きますか?」



「私が説明するから大丈夫です」


「そうですか、ではこの世界のために頑張ってください」


そう言い受け付けは礼をした。




またさっきの席に戻った煌夜は愛香にギルドカードの使い方をきいた。


「まずカードの表には自分の名前が書いてあるよね?」


「あぁ、ちゃんとあるぞ」


「じゃあ、その下に因子(ファクター)ってところになんて書かれてる?」


「因子? ………これか? えーと、『魔女の血を継ぐ者』?何だこれは?」


「因子って言うのはさっき言った伝説を形にしたもののことだよ。そして、その人物については自分で誰だかを知らないといけないんだ」


「でも、こんな曖昧なヒントじゃ何も分からないぞ?」


「最初はみんなそうなんだよ。戦いの経験をつんでちょっとずつ理解していけるんだ」


「そうなのか………ん? なぁ、魔女の血を継いでる奴なんだったら、魔法が使えるんじゃないのか?」


「!? そうだね、多分使えるとおもうよ。でも魔法ってのは、なかなか難しいものらしいからね」


「なら後から練習するか」


「そうだね。じゃあ次は、カードの裏を見て」


「ん? なにも書いていないぞ?」


「カードの裏はね、戦いの時間とパーティのことが書いてあるから所有者の許可がいるんだ。時間(タイム)起動(オーダー)って言ってみて」


「わかった。時間起動。」


カードにじわじわと文字か浮き出てくる。





〜〜〜〜〜〜〜〜


開始まで 00:02:34


戦闘時間 02:00:00


パーティ ◎宮藤煌夜


エネミー ◎ロベルト・クライシス、憤怒(ラース)


〜〜〜〜〜〜〜〜


「!? 煌夜君っ!! すぐに『我、汝、士道愛香を仲間にす』って言って!!」


「どうしたんだ!?」


「いいから速くっ!!」


「わかった!! 『我、汝、士道愛香を仲間にす』!!」


すると、カードに新たな字がうかんで来た。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


開始まで 00:00:04


戦闘時間 02:00:00


パーティ ◎宮藤煌夜、士道愛香


エネミー ◎ロベルト・クライシス、憤怒(ラース)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


愛香がパーティに入ったことを確認した瞬間、視界が光につつまれた。






「ん………くっ、あ、あれ? ここはどこだ?」


煌夜がいた場所は、酒場のようなギルドとは全く違う、荒野に来ていたのだ。


「煌夜君っ!! 大丈夫?」


「あぁ、オレは大丈夫だがここは?」


「ここは今回の戦いの場所だよ」


「そうだよな。そういえば、さっきは何であんなに驚いていたんだ?」


「!? 煌夜君、心して聞いてね。………悪魔達にはね、七人のトップがいるの。そしてそいつらは、人間の大罪から因んだ名前が付けられるの」


「? それがどうかしたのか?」


「うん。そいつらは、その強さ、知名度によってこの世界にその大罪の名前で認識されるんだ。



それが、色欲(ラスト)暴食(ベルゼブフ)強欲(グリード)嫉妬(レヴィ)怠惰(スロウス)傲慢(ルシファー)、そして………憤怒(ラース)


「それって………」


愛香は気まずそうにそっぽをむく。


「………まぁ、もうラースがいることはしょうがない。だから、戦いについてもっと教えてくれ」


「うん、わかった。まず、ここはね稀人と悪魔が戦う為だけに作られた世界なんだ。そしてあれを見て」


「どれだ?」


愛香が指を指した先にあったのは………


「雪の球体………か?」


「あそこ恐らく、山が見えるから雪山の世界だね。あんな感じに色んな世界があるんだ」


「じゃあここは、荒野の世界って言ったところか?」


「そうだよ。他に気を付けるのは、各世界にあった魔物がいるんだ。ほらあそこに」


「あれは………ゴブリンか?」


そこにいたのは、緑色で体長は百三十センチぐらいで下っ腹だけが太ったおじさんみたいな見た目だった。



「そうだよ。じゃあ手始めにあれと戦おうか?」


「戦うって言ったって、俺は戦う方法がないぞ?」


「魔法があるじないか。それにすぐにゴブリンなんか目にない程強いラースとすぐに………」


ズドォォォォォォォォン!!


「え!?」

「なっ!?」


空から一筋の赤い光が煌めいた瞬間、ゴブリンがいた一帯が消え去った(・・・・・)。


「何故お前がここにいるか知らないが………呼んだか? 士道愛香」


「ずいぶん速いじゃないか………ラース」


そこにいたのは、身長百八十センチほどで黒いコートを来ていて何より目立つのが、炎につつまれた恐らく棒状のあるであろう何かを持っていることだ。


「炎で持っているものが見えないのか………?」



「ところでラース」


愛香がラースに話しかける。


「なんで大罪が、しかも、憤怒の名前を持つ君がこんな今この世界に来た様な奴を狙うんだい?」


「………言えないな」


「じゃあ、最近稀人が悪魔になる『堕天(だてん)』が多くなっているんだい?」


(なんでだ? なんで愛香は悪魔のトップと平気で話していられるんだ?)


「そんなことはどうでもいいだろう? こうして大罪と()が出会ってしまったんだ。我らの為に死んでもらうぞ!!」



「煌夜君!! 離れていて!! 来いっ勝利への光よっ!!」


愛香の手に現れたのは機能美を感じる鋼色の剣だった。


「燃えろ!」


『Y、Y、Y、Y、YES R ピーガガッ DY 『魔 ガガッ つ、つ ガガガガ』


ラースのもつ棒状の何かは、見た目はなにも変わらないがあきらかにその熱量を増していた。


「ハァァァァァ!!」


「おぉぉぉぉ!!」


二人の何かと剣がぶつかり合うたびに、地面が溶け、岩が砕ける。


「なんだよ………これは?」


あの場をすぐに離れた煌夜は、この光景を見て呆然としていた。


「まったく、あの人はもっと華麗に戦えないのか?」


「!? お前はロベルト・クライシスか?」


「ほう、この華麗な僕の名前を知っているとは。なかなか博識ではないか君」


そこにいたのは、金髪蒼眼で見る人はみな声揃えてイケメンだと言うであろう顔で、そして身長は百五十センチほどで胴長な男だった(・・・・)。


「い、いやカードを見ればすぐわかるぞ?」


「カード?………そそそそんなこと知っているとも!!」


煌夜は可哀想なものを見る目でロベルトを見ていた。


「で? ロベルト・クライシス」


「ふっ、僕のことはロベルトと呼びたまえ」


ロベルトは髪をかき上げながらいった。


「はぁ、じゃあロベルト。何故お前はあそこにいかない?」


「そんなこと決まっているでは無いか。僕も覚醒がまだだからね。




それに君も、まだこの世界に来てから一日もたっていないのだろう?」


「何故それを………?」


「ふふっ、それはね………」


「おい、ロベルト言い過ぎだ」


何故かそこに、炎を纏う何かをもったラースがいた。






長くなってしまったので次回にまわします(´Д` )

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