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【詩集2】夜の砂漠の旅人

ひとりぼっちのあじさいに

作者: 野鶴善明
掲載日:2026/05/30


 庭のあじさい

 青や白や紫になって

 あざやかに咲きました

 誇らしげに

 楽しげに

 君の笑顔のように咲きました


 僕はぼんやりとたたずんで

 庭を眺めます

 雨がしとしと降るから

 カタツムリが

 あじさいの葉っぱで遊びます


 君は今頃

 なにをしているの?

 なんにも言わないで

 遠くの街へ行ってしまうだなんて

 思いもしなかった

 ちょっといじわる

 でも、しょうがないんだよね


 空を見上げても

 雨が降るばかり

 誰もなんにも

 答えてくれません

 だからぼくはひとりごとばかり

 行き場のない想いが

 胸のなかでぐるぐる回ります


 庭のあじさい

 あざやかに咲きました

 君への気持ちを忘れたくないけど

 あじさいの花の色のように

 いつか移り変わるのかな

 好きって

 ささやいてみたかった


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