息抜き回)祈ってるヒマがない!! ~上~
息抜き回です。こっちも上・中・下に分けてます。
今回は前編です。
第一話「降臨アイドルユニット」
ナレーション(重々しく)
「天地をつなぐ神々の大業、それは“祈りと文化を地上に届ける”──
……はずだった。
なぜか始まるのは“地上アイドル戦略会議”。
混迷の高天原で、最も冷静なのは──馬だけだった。」
【第一幕:高天原・芸能修練場】
(扇子バシュン! ド派手な舞)
ミヤビ「いち、に、さん、天つ風☆〜♪ フン!ハァッ!ギュルルル(回転音)!!」
(フィニッシュの瞬間、扇子が爆散)
ミヤビ「……演出です」
タクハタチチヒメ(師匠兼ニニギの母)「演出じゃなくて事故よ。芸で地形変えるな」
ミヤビ「芸能は土地に根ざすものですので!」
チチヒメ「物理的に根ざすのやめて!? ていうか、あなた本当に地上行くのよ」
ミヤビ「まだ信じてなかったんですけど!?」
チチヒメ「私は信じてないまま準備してるわよ。なんせ今回、地上のアドバイザーが関わってるから」
【第二幕:高天原・会議の間】
(部屋の隅。やたら存在感ある長身筋肉の男)
サルタヒコ(地上出身・マーケティング顧問)「なるほど。つまり、この“降臨プロジェクト”は地上の文化促進を目的とした──」
(ドンと巨大な巻物を開く)
サルタヒコ「“多神教グローカル展開計画フェーズ1”というわけか」
ニニギ(横にいた)「……何語?」
サルタヒコ「わかりやすく言えば“地上アイドル市場の開拓”だ。
狙うは農村部。キーワードは“祈り・米・推し”。」
ニニギ「待って待って。俺、降臨=開拓民代表って聞いてたけど、
なんでいつの間にかアイドルユニットの立ち上げみたいになってんの!?」
サルタヒコ「現場が混乱してるなら、すぐにライブテストしてみよう。
田んぼでミニライブとか。地元野菜を投げ入れてもらう方式で──」
ニニギ「投げ入れ!?斬新すぎる!!てか、なに“神楽マーケ”のプロ気取り!?」
サルタヒコ(真顔)「実際プロだ」
【第三幕:謎会議進行中】
(そこに登場。天照がサンシャイン演出で神々しい登場)
天照「よくぞ来たな、孫ニニギよ。今日からあなたは“光のセンター”よ!」
ニニギ「何センター!?」
天照「降臨アイドルユニット“アマテラス48(仮)”の──!」
ニニギ「いやユニット組まされるの!? 俺、稲持って降りるだけじゃないの!?」
ミヤビ(登場)「センター争いですか!? 私、ダンスで勝負します!」
ニニギ「巻き込まれるな!今ならまだ戻れるぞ!」
サルタヒコ(メモ取りながら)「いい流れだ……“センター争奪神話劇”……キャッチーだな……」
ニニギ「やめろ、その視点!!」
【第四幕:キャスティング地獄】
天照「随伴神はこの5柱!アメノコヤネ、アメノフトダマ、イシコリドメ、タマノオヤ……あとミヤビ!」
ミヤビ「来ましたセンター枠!!」
天照「……ではなく“芸能アドバイザー”よ」
ミヤビ「え、裏方!?てっきりステージでズンドコ舞うポジションかと」
サルタヒコ「それも兼任だ。あと振付も、歌詞も、衣装案も」
ミヤビ「全部私!?」
ニニギ「誰か!誰かちゃんとしたマネージャーいないの!?」
サルタヒコ(スッと手を挙げ)「私がやろう」
ニニギ「地上から来たマーケおじさんにアイドル現場任せていいの!?」
サルタヒコ「マーケじゃない、“まつりけ”だ」
ニニギ「語感で誤魔化すなァーーッ!!」
ナレーション(全力でナナメ上)
「こうして、祈りと文化とグッズ展開を担う神々の旅は始まった。
目指すは高千穂──ライブ会場として最適な聖域。
第二話「地上マーケティング最前線☆〜神も萌える!?アイドル道〜」
ナレーション(高速詠唱風)
「天と地を結ぶ神々のプロジェクト、略して“天地プロ”。その第二章は、高天原を出て地上への大移動から始まる──
だが移動中もミーティングは止まらない!止めてくれ誰か!!」
【第一幕:天の八衢・旅の途中】
(雲の上を歩きながら、全員トボトボ移動)
ニニギ(荷物持ち)
「なんで俺だけこんなに荷物持ってるの!? 降臨ってもっと神々しいんじゃなかったの!?」
ミヤビ(軽やかに舞うように歩く)
「おぉ~、空の道もステージに見えてきましたな〜。ファンに見られてる前提で、常にターン!」
(くるり)
ニニギ「落ちる落ちる落ちるゥゥ!!やめろ落ちたら歴史が変わる!!」
サルタヒコ(真顔で資料広げながら歩く)
「さて、移動中に最新の地上流行トピックを確認しておこう。最近人気なのは“漫画「ア○ドル」”だ」
ニニギ「いや、それ現代!!どうして地上の時代感バグってんの!?神代だよね!?」
ミヤビ(銀○のチャイナ娘風に)
「時代にツッコむとは、野暮ってもんアル。民草の心に響くなら、ワープも辞さぬが神道ってもんデスヨ」
ニニギ「お前まで乗るな!!おまけに語尾が中華風になってんぞ!?」
サルタヒコ(無視して続ける)
「この“漫画「ア○ドル」”は、実際にアニメ化もされているようでな……“推しは神にも刺さる”らしい」
(※巻物から巻き戻し音とともに“漫画「ア○ドル」”の絵がペラペラと映し出される。ポーズが全員やたらキメキメ)
ミヤビ(感動)
「これは……理想のフォーメーション構成……!神楽を取り入れたスパイラル振付けができる……!」
ニニギ(食い気味に)
「できるとか言ってるけど、この絵たぶん著作権ギリギリだから!ヤメテ!神罰来るぞ!!」
サルタヒコ(ふむ、と頷き)
「つまり、地上で求められているのは、“神秘性”と“距離感”と“萌え袖”だな」
ニニギ「なんで“萌え袖”混ざった!?神秘性が死ぬぞ!!」
ミヤビ「なるほど……わかりました!それなら、次の衣装案は……」
(懐から瞬時に絵巻を取り出す)
ミヤビ「ジャーン!“古代風ふわもこ萌え巫女スタイル”!あと、袖から小動物が出ます」
ニニギ「袖が魔法カバンじゃん!!なにそのポケモン演出!!」
サルタヒコ「……いい。神獣とのコラボ路線も検討中だった。流石だミヤビ」
ニニギ「もうこっちだけ次元歪んでない!?俺以外まともな神いないの!?」
【第二幕:地上目前、降臨直前ブリーフィング】
(高千穂を見下ろせる天空の崖)
サルタヒコ(ビシッと指差し)
「よし、次の戦略だ。“田植えフェス”と“巫女アイドル撮影会”を掛け合わせた『たうフェス☆2025神代編』を地上で開催する」
ニニギ「絶対に今の時代じゃないぞその名前!!!あと年号飛びすぎ!!」
ミヤビ(ノリノリ)
「それなら、田植えのリズムに合わせた神楽ダンスを考えます!サビで稲が実る仕組みで!」
ニニギ「なんでダンスで農業効果出るの!?もう稲作ガチャやん!!」
サルタヒコ(うっとり)
「……祈りが届き、苗が伸び、推しが輝く。それが、“神道的農耕アイドル経済圏”だ……」
ニニギ(遠い目)
「もう……誰か止めてくれ……ってか俺の役目どこいった……」
ナレーション(静かに、そして混沌へ)
「かくして、神々の降臨は文化と萌えを纏い、静かに着地するはずだった……が。
次回、いよいよ地上に降り立つ!
そして現れる“地上アイドル軍団”!?
次回:『第三話・田植えとバズとアイドル戦争』」
第三話「田植えとバズとアイドル戦争」
ナレーション(戦国風ドラムで重々しく)
「神の子ら、ついに降臨!
舞台は聖域・高千穂……しかし地上はすでに“推し戦国時代”──!」
【第一幕:高千穂の田んぼ・降臨】
(ドッシャァアア!まばゆい光とともに神々着地!)
ニニギ(膝から崩れる)
「着地っていうか、墜落なんだけど!?俺もう肩から稲出てるよ!!」
ミヤビ(華麗に回転しながら着地)
「田んぼに舞い降りる天の舞姫!どうも、現地担当のミヤビです☆」
(拍手……ではなく、泥の音)
サルタヒコ(既に地元民と打ち解けている)
「ここの村では既に“地元系アイドルグループ”が活動している。 ──名を“たかちホワイトズ”。」
ニニギ「絶対にホワイトじゃない泥だらけじゃん!!てか既にライバルいるの!?初登場なのに!?」
(遠くから走ってくるアイドル衣装の農業系女子たち)
たかちホワイトズ・センター:ククリ(※設定:草の神の眷属)
「ようこそ高千穂へぇぇぇぇっ!!でもウチらのファン取ったら、耕運機でひくよ?」
ミヤビ(一礼)
「貴女の存在、すでに“推し”として認識しました。だがセンターは譲れません!」
ククリ(ウィンク)
「かかってこい神のアイドルちゃん!田植えバトル、始めよか☆」
ニニギ「田植えで争うな!!!」
【第二幕:田植えフェス☆開幕】
MC
「それでは開幕!“田植え×パフォーマンス”コラボフェス!
どちらが多く苗を植え、観客の心を射止めるか!──レッツ!推植合戦!!」
観客(村民+神々のチラシ効果で集まった謎の人々)
「推しが!田んぼで!バチバチしてるゥゥゥ!!」
(BGM:和風EDM)
たかちホワイトズ:
「Hey!田にLoveを〜♪ スコップに夢をのせ〜♪」
(軽トラの荷台でキメポーズ)
天つ風ユニット(仮):
「いち、に、さん、植えっ!風よ稲よ!天の舞☆〜」
(ミヤビが三回転しながら苗を差す)
ニニギ(端っこで田を耕す)
「俺の出番マジで農作業しかないの!?誰か見てる!?神の孫だよ!?」
村民A「あのセンターの男の子、地味だけど真面目で推せるわぁ」
村民B「でも田んぼではククリちゃんの高速植えが圧勝ね」
サルタヒコ(実況風)
「戦況は拮抗……かと思いきや!ミヤビの“スピン苗連投”が会場をザワつかせている!」
ミヤビ「伝家の宝刀・天翔る舞稲!!」
(ジャンプして空中から苗投げ入れる)
ニニギ「無理だって!そんなんで稲作るとこじゃないって!!農協怒るぞ!!」
【第三幕:センター争奪の果て】
(フィニッシュは全員でラストサビ──)
「育て!愛しき米・ソウル〜☆ 風に舞う稲穂〜〜!」
(※実際に稲穂が揺れる。天候操作)
ククリ(息を切らせながら)
「アンタたち……ガチだったわね……認めるわ……“推し”として……」
ミヤビ「貴女もまた……戦場で出会った戦友よ……いつか共演を──」
(握手)
サルタヒコ「これで次のプロモーションは“コラボ米”確定だな……」
ニニギ「企画が先に進みすぎなんだよ!!!」
ナレーション(和太鼓付きで派手に)
「神々の熱い推植合戦は終わりを告げたが……
新たなる試練が忍び寄る──
そう、それは……“姉バトル”!!」
次回:第四話「姉たちの仁義なきセンター戦争」
──戦慄!自称お姉さまvs義祖母が火を吹く!?
第四話「姉たちの仁義なきセンター戦争」
ナレーション(昭和アクション映画風)
「田を制した者がセンターと思うなよ……真の恐怖は“上”から来る!
神界最恐、姉VS義祖母──推しの座を巡る戦い、開幕ッ!!」
【第一幕:舞台裏・楽屋(※掘っ立て小屋)】
(高千穂“田うフェス”後の仮設舞台裏)
ニニギ(泥だらけでへたりこむ)
「やっと終わった……もう膝が稲の芽吹いてるよ……」
ミヤビ(髪を乾かしながら)
「ふふふ……ククリとのバチバチに燃えたおかげで、魂レベルでセンターに近づきましたな……!」
サルタヒコ(スマホ型の巻物を見ながら)
「地上SNS『ウカラボ』の“#推し稲魂”がトレンド3位に。バズは十分……あとは神PR強化の布石として──」
(ガララッ)
???「そこまでよッッ!!!!」
(バァァァァン!!!光とともに天照大神、降臨(※背景に謎の銀幕演出))
天照大神(以下・天照)(ド派手なサングラスにラメ衣装)
「な・に・よ・り・も!大切なのは!ビジュアル!センターはウチの孫がやるって決まってんのよォォォ!!」
ニニギ「いやなんでお婆──おね……いえ、お姉さま、来てるんですか!?勝手に降臨しないで!!」
天照(ビシィ!)
「誰が“おばあちゃん”ですってぇ!?“エターナル☆アマ姐”って呼びなさいよッ!!」
ミヤビ(静かに後ずさる)
「……あの、天照様……いかんともしがたいバブみ……いや、バイブス、ですなこれは……」
サルタヒコ(眉ピクリ)
「これはもしや、神のセンター“世襲問題”……」
(そのとき、奥からヒューンと風が吹き──)
???「ニニギさまを、誰にも渡さない……」
(イワナガ登場。黒髪ロング、目が無感情。何故か氷のエフェクト)
イワナガ(義祖母ポジション・サクヤの姉)
「“義祖母”という立場……それは推しの血筋を守る正統な道。
つまり、センターはこの私。異論は認めない……」
天照「誰が義祖母ですってぇぇぇ!?そんな呼ばれ方したらハートブレイクで霧が出るじゃないのよッ!!」
イワナガ「感情が氷結しました……一生忘れません」
ニニギ(両脇をガッツリ挟まれながら)
「ちょ、待って!?どっちも身内なのになんで挟み撃ちされてんの!?俺の自由意志どこ!!」
【第二幕:センター争奪・プレゼンバトル】
サルタヒコ(棒読み司会)
「センター希望者によるプレゼンバトル、第一ラウンド。“ビジュアル編”──レディィィィィィゴ!!」
天照(巨大パネルを出す)
「どーん!10,000年前のワタシですッ!!」
(※若干CG修正あり)
ミヤビ「時代考証が全力で破壊されてるぅぅ!」
イワナガ(すっ……と生花の一輪)
「美は移ろうもの。だが岩のごとく動かない愛もある──」
(背景が全体的に水墨画風になる)
ニニギ「なんで急にアニメEDみたいになってんの!?情緒で攻めてくるのやめて!」
天照「ぐぬぬ……ならば次は“表現力”勝負よォ!」
【第三幕:センターを賭けた舞!】
(ステージ上、無音──)
サルタヒコ
「それでは、バトル・オブ・ザ・センター、最終審査──
“神舞 SHOWDOWN”スタート!!」
(BGM:神楽×ラップ×三味線EDM)
天照
「誰より輝け太陽フレア!センター座は譲らない♪」
(レーザー照明+観客:神々のフラッシュ)
イワナガ
「無の中に咲く一輪の岩──動かぬ想いが花開く♪」
(静かに漂う花びら、何故か観客が泣く)
ミヤビ
「さあさあ三者三様のこの舞台、混沌こそ“アイ”の証明ですなッ!」
ニニギ(震えながら)
「もうやだ……親族でセンター争うなぁぁぁああ!!」
ナレーション(哀愁の三味線で)
「センターとは、戦い。推しとは、宿命──
だが、この混沌に更なる影が……そう、彼女が来るまでは──!」
次回:第五話「桜島からの刺客!ラブすぎる妹がやって来た」
──狂気と愛が暴走する、サクヤ参戦ッッッ!!




