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史上最高のサキュバスと契約を結んだのは良いけれど、何か思っていたのと違うのでチェンジしたいんですが……え、もう遅い?  作者: 釧路太郎
プロローグ

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第二十四話 悲しき過去

 零楼館はもともと教育機関であり、人類が魔法を使えるようになってからは魔法教育に力を入れていた。何が正しく何が間違っているかわからない状況でのトライアンドエラーの繰り返しによってある程度の道筋を作ることは出来たのだが、人類が新たに手に入れた魔法という大きな力を理解するには残念なことに百年二百年という長さでは足りないと言わざるを得なかった。

 幼稚園から大学院まで一貫して魔法使いを育成するシステムを構築してはいたのだけれど、多くの魔法使いは中学を卒業すると同時にそれぞれの派閥へと転籍していった。大学院まで卒業するものはそれほど多くはなく、実戦的に魔法を使う事よりも新たな魔法の開発や歴史の研究に力を注ぐものがほとんどではあったのだ。そのおかげか、魔法は世界で一番多く新しい魔法を開発し発展させることが出来ていた。


 実戦派と呼ばれる戦闘に特化した魔法使いはそれぞれの思想や理念によって所属する組織を選んでいた。

 所属人数が二千万人以上と一番人数が多く安定した戦果を残していた日本魔法協会。

 人数はそれほど多くないが攻撃に特化している日本魔法連合。

 所属会員の推薦によってのみ所属することが出来る少数精鋭エリート集団の大日本魔法倶楽部。

 専守防衛で市民を守るために組織されている日本魔法協同組合。

 倫理観など持たない禁止された魔法を開発する日本魔法研究会。

 それ以外にも無数の組織は存在するのだが、この五大組織に世界中の魔法使いの約八割が所属していた。

 その中には 再挑戦者(リプレイヤー)も多く在籍していたのだが、個人で活動できない 再挑戦者(リプレイヤー)はそこまで能力が高くないことがあり、魔王を倒すという事は少しだけ難しいのであった。


 零楼館が果たしていた役割は小さく見られがちなのだが、中学卒業程度の年齢で実践に投入することが出来る人材を育成している時点で教育機関としての能力を疑うものはいないのだ。

 日本と同盟を結ぶ多くの国が零楼館の教育システムを導入しようとして指導者を派遣していたのだけれど、零楼館の教育システムが日本人の気質にしか合わせていないという事もあって自国に取り入れるのには少しだけハードルが高かった。日本人に気質が違いと言われている国は多く存在するが、八百万の神々を信仰するという必要があるので難しいと思われる。


 新しい 再挑戦者(リプレイヤー)が生まれる割合は大日本魔法倶楽部が一番高いのだが、人数だけで見ると日本魔法協会が千倍以上多い。所属している人数が東京と小さな村くらい差があるので仕方ないのだが、不思議なことにそれ以外の組織からは 再挑戦者(リプレイヤー)が生まれることはなかった。その理由としては、魔王と戦おうと思うような魔法使いがいないという単純なものである。


 犬猿の仲とまではいかない関係ではあり、それぞれの得意分野にはかかわらないという暗黙の了解があるせいか組織間の交流は一切なく、統合することはありえないと思われていたのだ。

 統合することによって生まれるのは中途半端な組織であって、一般市民にとっては平和に暮らせる世界が脅かされるようになると信じられていた。

 そんなバラバラな組織をまとめたのが 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)なのである。

 圧倒的な戦闘能力を武器に全ての組織と戦い、順番にわからせていったのだ。

 日本魔法協会の会員二千万人のうち希望した三百万人すべてと戦い勝利した事を皮切りに、大日本魔法俱楽部を除くすべての組織に所属する希望者と戦い、一度も負けず、その偉大なる力を誇示したのだ。

 最後に残された大日本魔法俱楽部だったが、所属していた全員と同時に戦い、たった一度も有効打を受けることなく勝ち切ったのだ。その中には 再挑戦者(リプレイヤー)も存在していたのだが、あまりにも圧倒的すぎる力の前に何もすることが出来ずにいたようだ。


 大日本魔法俱楽部との戦いで見せた圧倒的な力。

 どんな魔王でも一人で倒すことが出来てしまうんじゃないかと思わせるような魔法。

 その魔法自体は誰でも使えるような基礎的な物であったが、練度の違いか今まで見たことが無いような高出力の魔法となって全てを飲み込んでいた。

 それほど圧倒的な力を見せる 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)ではあるが、彼も普通の人間であるがゆえに疲労が溜まることは普通にある。肉体的な疲労だけではなく精神的な疲労が溜まり、それが限界を超えそうにあると 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)が人目を忍んで通うところがあるのだ。

 それは、まー君が契約を結んでいるサキュバス娼館なのだ。

 男なら誰でも求めるぬくもりを与えてくれる夢のような場所。

 どんな癖も恥ずかしがらずにさらけ出すことで受け入れてくれる癒しの空間。

 そんな場所で 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)は運命の相手と出会ったのだ。


 そのサキュバスの名は、イザーちゃん。


 はじめは月に一度だった指名も気付けば週に一度となっており、最終的には二日に一度のペースで通うようになっていた。

 もちろん、それほどの頻度で通えば他の人に気付かれてしまうのは当然なのだが、 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)のやっていることを考えれば誰もが納得し気付かないふりをしてくれていたのだ。

 性的なことをオープンにすることに対して嫌悪感を抱くような人でさえ、 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)の功績を知ると何も言えずに黙って気付かなかったフリをしてしまうのだ。

 伝説のサキュバスと呼ばれるほどのテクニックを持つイザーちゃんのもとへと隔日で通うことによって文明開化の扉を開いたのだ。それまでは何ともなかった 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)の体だが、イザーちゃんによって乳首を開発されてしまった。

 イザーちゃんに乳首を見られただけでも興奮するようになってしまった男だったのだが、他のサキュバスが相手ではそういうわけにもいかず、イザーちゃんの表情と視線だけが彼の本能を刺激することになっていった。


 そんなイザーちゃんではあったが、まー君が永久契約を結んでしまったことにより 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)とはプレイすることが不可能になり、彼のストレスは日に日に高まっていってしまった。


 だが、そんなまー君もイザーちゃんのテクニックを味わうことは出来ていない。

 まー君がまだ未成年であるので、最強の男をも陥落させた超絶性技を味わうことが出来ていない。


 ある意味、とても不幸な男二人という事になるのかもしれない。 零楼館はもともと教育機関であり、人類が魔法を使えるようになってからは魔法教育に力を入れていた。何が正しく何が間違っているかわからない状況でのトライアンドエラーの繰り返しによってある程度の道筋を作ることは出来たのだが、人類が新たに手に入れた魔法という大きな力を理解するには残念なことに百年二百年という長さでは足りないと言わざるを得なかった。

 幼稚園から大学院まで一貫して魔法使いを育成するシステムを構築してはいたのだけれど、多くの魔法使いは中学を卒業すると同時にそれぞれの派閥へと転籍していった。大学院まで卒業するものはそれほど多くはなく、実戦的に魔法を使う事よりも新たな魔法の開発や歴史の研究に力を注ぐものがほとんどではあったのだ。そのおかげか、魔法は世界で一番多く新しい魔法を開発し発展させることが出来ていた。


 実戦派と呼ばれる戦闘に特化した魔法使いはそれぞれの思想や理念によって所属する組織を選んでいた。

 所属人数が二千万人以上と一番人数が多く安定した戦果を残していた日本魔法協会。

 人数はそれほど多くないが攻撃に特化している日本魔法連合。

 所属会員の推薦によってのみ所属することが出来る少数精鋭エリート集団の大日本魔法倶楽部。

 専守防衛で市民を守るために組織されている日本魔法協同組合。

 倫理観など持たない禁止された魔法を開発する日本魔法研究会。

 それ以外にも無数の組織は存在するのだが、この五大組織に世界中の魔法使いの約八割が所属していた。

 その中には 再挑戦者(リプレイヤー)も多く在籍していたのだが、個人で活動できない 再挑戦者(リプレイヤー)はそこまで能力が高くないことがあり、魔王を倒すという事は少しだけ難しいのであった。


 零楼館が果たしていた役割は小さく見られがちなのだが、中学卒業程度の年齢で実践に投入することが出来る人材を育成している時点で教育機関としての能力を疑うものはいないのだ。

 日本と同盟を結ぶ多くの国が零楼館の教育システムを導入しようとして指導者を派遣していたのだけれど、零楼館の教育システムが日本人の気質にしか合わせていないという事もあって自国に取り入れるのには少しだけハードルが高かった。日本人に気質が違いと言われている国は多く存在するが、八百万の神々を信仰するという必要があるので難しいと思われる。


 新しい 再挑戦者(リプレイヤー)が生まれる割合は大日本魔法倶楽部が一番高いのだが、人数だけで見ると日本魔法協会が千倍以上多い。所属している人数が東京と小さな村くらい差があるので仕方ないのだが、不思議なことにそれ以外の組織からは 再挑戦者(リプレイヤー)が生まれることはなかった。その理由としては、魔王と戦おうと思うような魔法使いがいないという単純なものである。


 犬猿の仲とまではいかない関係ではあり、それぞれの得意分野にはかかわらないという暗黙の了解があるせいか組織間の交流は一切なく、統合することはありえないと思われていたのだ。

 統合することによって生まれるのは中途半端な組織であって、一般市民にとっては平和に暮らせる世界が脅かされるようになると信じられていた。

 そんなバラバラな組織をまとめたのが 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)なのである。

 圧倒的な戦闘能力を武器に全ての組織と戦い、順番にわからせていったのだ。

 日本魔法協会の会員二千万人のうち希望した三百万人すべてと戦い勝利した事を皮切りに、大日本魔法俱楽部を除くすべての組織に所属する希望者と戦い、一度も負けず、その偉大なる力を誇示したのだ。

 最後に残された大日本魔法俱楽部だったが、所属していた全員と同時に戦い、たった一度も有効打を受けることなく勝ち切ったのだ。その中には 再挑戦者(リプレイヤー)も存在していたのだが、あまりにも圧倒的すぎる力の前に何もすることが出来ずにいたようだ。


 大日本魔法俱楽部との戦いで見せた圧倒的な力。

 どんな魔王でも一人で倒すことが出来てしまうんじゃないかと思わせるような魔法。

 その魔法自体は誰でも使えるような基礎的な物であったが、練度の違いか今まで見たことが無いような高出力の魔法となって全てを飲み込んでいた。

 それほど圧倒的な力を見せる 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)ではあるが、彼も普通の人間であるがゆえに疲労が溜まることは普通にある。肉体的な疲労だけではなく精神的な疲労が溜まり、それが限界を超えそうにあると 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)が人目を忍んで通うところがあるのだ。

 それは、まー君が契約を結んでいるサキュバス娼館なのだ。

 男なら誰でも求めるぬくもりを与えてくれる夢のような場所。

 どんな癖も恥ずかしがらずにさらけ出すことで受け入れてくれる癒しの空間。

 そんな場所で 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)は運命の相手と出会ったのだ。


 そのサキュバスの名は、イザーちゃん。


 はじめは月に一度だった指名も気付けば週に一度となっており、最終的には二日に一度のペースで通うようになっていた。

 もちろん、それほどの頻度で通えば他の人に気付かれてしまうのは当然なのだが、 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)のやっていることを考えれば誰もが納得し気付かないふりをしてくれていたのだ。

 性的なことをオープンにすることに対して嫌悪感を抱くような人でさえ、 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)の功績を知ると何も言えずに黙って気付かなかったフリをしてしまうのだ。

 伝説のサキュバスと呼ばれるほどのテクニックを持つイザーちゃんのもとへと隔日で通うことによって文明開化の扉を開いたのだ。それまでは何ともなかった 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)の体だが、イザーちゃんによって乳首を開発されてしまった。

 イザーちゃんに乳首を見られただけでも興奮するようになってしまった男だったのだが、他のサキュバスが相手ではそういうわけにもいかず、イザーちゃんの表情と視線だけが彼の本能を刺激することになっていった。


 そんなイザーちゃんではあったが、まー君が永久契約を結んでしまったことにより 零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)とはプレイすることが不可能になり、彼のストレスは日に日に高まっていってしまった。


 だが、そんなまー君もイザーちゃんのテクニックを味わうことは出来ていない。

 まー君がまだ未成年であるので、最強の男をも陥落させた超絶性技を味わうことが出来ていない。


 ある意味、とても不幸な男二人という事になるのかもしれない。

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