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八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった  作者: 根立真先
入学編

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35/162

ep35 違和感

 *


 翌日。

 ミアが登校してきた。

 まだホームルーム前。


「お、おはよう!ヤソガミくん!フェエルくん!」


 ミアはやけに元気だった。

 昨日彼女を見かけてしまったこともあり、俺とフェエルは思わず視線を交わし合って、暗黙の内にそのことには触れないと決めた。


「おはよう、ミア」

「ミアちゃんおはよう」


 ミアはにっこりと微笑んでから、俺の隣の席へ腰をおろした。


「にゃはは」


「ミア?なんかやけにご機嫌だな」


「そ、そうかな?」


「あと、やけに近くないか?」


 ミアはあと少しで肩が振れるくらいの距離まで詰めてきていた。

 正直、ちょっと緊張する。

 なんせミアは可愛い。

 それはルームメイトの変態...もとい、ライマスも鼻息を荒くしていたほど。

 

「だ、だめ?」


 ミアが上目遣いで確かめるように訊いてきた。


「いや、ダメではないけど...」


「じゃあ、いいよね?」


「あ、う、うん」


 断れるわけない。


「えへへ」


 ミアの嬉しそうにはにかむ顔はとても可愛く、俺はドキッとせずにいられない

 とその時。

 不意に反対側の腕をぎゅっとつねられた。

 

「いてっ!」


 振り向くと、フェエルがぷくぅっと頬を膨らませている。


「ヤーソーみーん。鼻のした、伸びてる」


「そ、そんなことは」


「ふーん。べつにいいけど」


 美少年はムスッとしていた。

 ......ひょっとしてフェエルさん、スネているんですか?

 もしかして、妬いていらっしゃるんですか??

 え、なにこれ。

 まさか、俺......モテ期キタ??


「オイ小僧。何をダラシナイ顔をしておる」


 浮かれたそばから机上の白兎にツッコまれた。

 

「いや、ダラシナイのは生まれつきか」


「そ、そんなことない。俺はこれでも神社の息子だ」


「ま、気持ちはわからなくはないぞ。一年中発情しているのは人間と兎だけじゃからな。まぐわいたくなるのも仕方ないことじゃ」


「おおオイ!こんな所でまぐわうとか言うな!」


 イナバのヤツいきなり何を言ってるんだ!

 まぐわうなんて言葉、ちゃんと聞いたのは古事記を読んで以来かもしれないぞ?

 たしか伊邪那岐(イザナキ)伊邪那美(イザナミ)による『みとのまぐはひ(性交)』の儀式が行われ、国生(くにう)みが始まるんだったよな。

 なんて考えていると......


「ねえヤソみん。まぐわうってなに?」


 横からフェエルにピンポイントで拾われたくないワードを拾われた。

 なんでそこ拾っちゃうかな!


「ええと、それは......」


 答えに窮する。

 隣には女子のミアもいるんだぞ?


「なんというか、その......」


 言い(よど)む俺の気も知らず、イナバが躊躇(ちゅうちょ)なく口をひらく。


「交接のことじゃ」


「もうやめろ!イナバ!」


「ふんっ。所詮は小僧も草食系か。若者がそんなんだから少子化が進むんじゃ」


「なんのハナシだよ!」


 などとやり取りをしていたら、ふとミアが興味深そうに口を挟んできた。


「き、聞いてはいたけど、本当にウサギがしゃべるんだね......」


「何を言うておる。お主はケモノ娘じゃろ?ならお主もケモノが喋ってるようなもんじゃろ」


「け、ケモノって......本物の獣に言われても」


「誰が獣じゃ!オイラは神使じゃ!」


「ご、ごめんなさい!」


「おいイナバ」」


 思わず俺は注意する。


「お前もミアにケモノって言ったこと謝れ」


「ヤソガミくん!べつにわたしはいいよ!」


「なにがイイって〜??」


 ちょうどミアが大きな声を上げたタイミングで、ギャルたちが教室に入ってきた。

 さっそくエマがニヤつきながら近寄ってくる。


「アナタにならナニされてもイイってぇ?キャー!アツイー!」


 ギャルたちはキャハハハーッと愉快に笑った。

 しかしエマはすぐ自重(じちょう)するように笑いをぐっと抑えこみ、申し訳なさそうな顔を浮かべる。


「ゴメンね。あーしはミャーミャーのこと、おーえんしてるからね」


 そう言ってエマはツレを引っぱり壁際の奥へと去っていった。

 当のミアは、なんとも言えない微笑を(にじ)ませている。

 なんだろう?この感じ。

 なにか違和感がある。

当作品をお読みいただきまして誠にありがとうございます。

面白かったら感想やいいねなどいただけますと大変励みになります。

気に入っていただけましたら今後とも引き続きお付き合いくだされば幸いです。

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