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八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった  作者: 根立真先
動乱編

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101/162

ep101 特別クラス

「フェエル!」


 俺はフェエルの手を取って引き寄せた。

 危なかった。

 呼び止めるのが一歩遅れていれば、フェエルが直撃を喰らっていたところだ。


「あ、ありがとう、ヤソミん」


 びっくりした表情のまま、まだ状況がわからない様子のフェエル。

 だが俺はすでに理解している。


「誰だ!出てこい!」


 俺の呼び声に、敵はあっさりと姿を現した。


「どーもどーも。特待生のヤソガミくーん」


 木の上からスタッと着地し、俺たちに向かって歩いてくる男子生徒ふたり。

 特異クラスの生徒じゃない。

 ふたりとも特別クラスの奴だ。


「さすがは特待生。不意打ちも気づかれちゃったか」


 ひとりは長めの髪をした気取り気味の男子で、アルマと思われるナイフを携えている。


「だからハナっから正面からやりゃーいいって言ったじゃねーか」


 もうひとりはツーブロックの短髪に浅黒い肌をした体格の良い男子で、アルマと思われる斧を携えている。


「あ、あいつらは......」


 彼らを前にしてライマスがびくつく。


「よりによって、なんであいつらが......」


「どんな奴らなんだ?」


「や、ヤソガミ氏。か、彼らは、シャレク生徒会長やレイ姉妹につぐ実力者だ」


「そんなにスゴイのか」


「あ、ああ。ノエルは高い技術を持ったナイフ使いで、接近戦のみならず中距離戦でも力を発揮できる実力者だ。さっきの攻撃は、ノエルの魔力を乗せた投げナイフによるものだと思う」


「ナイフであんな爆発が起こせるのか。危ないな」


「あ、危ないという意味では、斧使いのマッキンリーの方が危険だ。彼のパワーは特別クラスでも随一といっていいものだ。マッキンリーの斧攻撃を受け止め切れる奴など、学生にはいないんじゃないか」


「なるほど。ナイフ使いのノエルに、斧使いのマッキンリーか......」


 彼らふたりが只者ではないというのはよくわかった。で、どう対応する?

 この合同魔術演習の実態に気づいてしまった今、もはや彼らと対峙することは避けられないか。


「お、おい!生徒同士の戦闘は禁止ってガブリエル先生のルール説明聞いてなかったのかよ?さっきの攻撃でお前ら失格になるし!」


 エマがふたりをビシッと指差して吠えた。

 ノエルとマッキンリーは一瞬「えっ?」という顔を見せてから、ぶっと吹き出した。


「マジで言ってんの?それ」

「スマンスマン。つい笑っちまった」


 むかーっとするエマに向かって俺はかぶりを振って見せる。


「エマ。あいつらは間違っていない」


「はあ?なんでヤソガミがヤツらの味方すんの??」


「そういうことじゃない。ルール上、あいつらの行為は許されているからだ」


「あっ!そ、そっか!」


 フェエルも気づいたようだ。


「ヤソガミくん、どういうことなの?」


 ミアが訊いてくる。


「ほらほら、お花畑のお友達に説明してあげなよ」


 ノエルが嘲りの笑みを浮かべながら俺に振ってきた。

 しゃくに障る言い方だが、確かに俺たちはお花畑で甘かったかもしれない。

 今のうちにエマたちにも説明しておかなければ。

当作品をお読みいただきまして誠にありがとうございます。

面白かったら感想やいいねなどいただけますと大変励みになります。

気に入っていただけましたら今後とも引き続きお付き合いくだされば幸いです。

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