一歩の裏に
隠れ家へ戻りルイのことを仲間に知らせた。
いつものようには過ごせなかった。
サラは自分を責めるように毎日
「ごめんね」
と言っていた。
これが数日続いた。
そんなある日の夜
俺たちはいつものように小さい子達を隠し鬼から逃げていた。
「こんばんわ」
前に立っていたのは小柄な女の鬼だった。
鬼はムイカと名乗り助けてくれると言ってくれた。
だが相手は鬼だいつ何をしてくるかわからない。
どうしようと戸惑っていると
「美味しそうねぇ〜」
後ろに鬼がいた
もう俺の人生は終わるんだ
え?何でまだ生きてるんだ?
後ろには必死にその鬼を止めようとしているムイカの姿があった。
俺はこの出来事からムイカを信用すると決めた。
隠れ家にムイカを連れて行くとやはりみんなは怖がっている。
だが俺は説明した。
助けてくれると言ってくれたこと、鬼なのに食べないでここまできたこと、俺が死にそうになった時助けてくれたことを説明するとみんなはほっとした様子でムイカを招き入れた。
ムイカはたくさんの食べ物や飲み物そして本などのおもちゃを持ってきてくれた。
まだ幼い子にとってこの世界では宝物だろう。
その頃鬼達の間でムイカのことは問題になっていた。
「ムイカとその仲間の人間どもを殺せー!」
ランクが高い鬼はチャンピオンになると権力ももらえる。
だからこのゲームは鬼達にとって権力を取り合う戦争でもあるのだ。
話が逸れてしまったがムイカは白血と言われ白い血をもつ。
白い血を持つものには1人ひとつスキルというものがある。
だから白血は鬼達に捕獲されときには殺されるのだ。
特に白血の中でグループというのがある。
そのムイカのグループは最強と言われる強いグループだから人間側につかれては困るというわけだ。
この日から夜鬼は前より凶暴化し荒れ狂うようになった。
だがムイカが助けてくれる「もう少し待てば仲間も来るよ」と
俺たちはその一言に毎日救われた。
ある日ムイカが話していた仲間がくる日が来た。
ムイカの仲間はマキア、アル、ビンゴ、スミのムイカ合わせて5人だ。
これで仲間達が安心して暮らせるそう思うと嬉しくて俺とルアの頬には涙がこぼれた。
この涙はルイの時とは違う。
その日はパーティーをして盛り上がった。
でも夜だから気は抜けなかった。
思っていたことが起きた。
パーティー中に荒れ狂う鬼がきた。
みんな無理だともう死ぬと思っていたそのとき
後ろの鬼は倒れていた。
5人のメンバーのおかげだ。
その日から俺たち最年長は鬼の殺し方を教わり鬼と戦えるようにしようと準備をしていた。
それが役に立つ日が来た。
ある日のこと5人は用事があるからと一日留守にしていた。
だから俺たちだけでは少し不安だった。
ムイカが最後に残した言葉
「あなたならできる」
そのムイカ期待に応えようと武器の準備をして待機していた。
次の瞬間
鬼がきたみんなで必死に戦った。
今度は逃げなかった。
それはルイの想いを晴らすため、このデスゲームを終わらせるためだ。
やっとのことで鬼を倒し次の日ムイカ達が帰ってきた。
そうムイカ達は用事なんてなかった。
試していたんだ俺たちのことをなぜかって横にはスミとマキアがいたし
ムイカとビンゴが買ってきたのは治療薬
アルは新しいいい武器を買っていた。
だがそれは伝えないでおこう。
それにムイカ達のスキルも何かわかってきた。
ムイカは白血にはスキルがあるとか何とか言ってたから
まずムイカは瞬間移動
マキアは何もないところから刀が出せる
ビンゴは身体能力上昇
スミは回復
それをルアは知っていた。
でもなぜスミの能力があるのに治療薬を買ってきたのかが気になってしまった。
だから朝みんなが寝ているときマキアとムイカのところに言って聞いてみた。
ムイカは勘づいたようにルアに聞いた
「スミのこと?」
マキアは気づいてしまったかというような顔をしながら話し始める
「スミは白血と普通の鬼の血の混合体なんだ。だからスキルを使いすぎると苦しくなり普通の鬼のようになってしまい感情がなくなるのだ。俺達はスミを守りたいから治療薬を買うんだ。まぁ戦ってて無くなってしまったときにはスミに少しだけ力を借りるけどな。ルア大丈夫、このことは秘密だぜ」
とマキアが言ってルアを寝かせた。
次の日
俺たちはこのゲームを終わらせるために計画を練った。
まずはムイカたちに手を借りて鬼達の情報をとる
次からが俺たちの本番だ
いうのを忘れていたがユラは発明が得意だ。
だからユラに鬼を眠らせる発明をしてもらう。
それで周りにいる鬼を眠らせながら進む王宮に入るときっと最高ランクの鬼の護衛がたくさんいる
そいつらをムイカ達5人に任せ俺たちは最高ランクの鬼がすむ王室に行く
鬼の王(最高ランクの鬼)を倒しムイカたちを王にさせこのゲームを終わりにする。
計画を実行する日は来週だ。
それまでに準備をして決戦だ。