056 どっこいしょ禁止
どっこいしょ禁止
『どっこいしょ』禁止
『せーの』禁止
『いち、にの、さん!』禁止
アニメで動きを表現する時は、
必ず動きの溜めがある。
しかしながら、
武術の練習では徹底してそれらを排除する様に指示される。
一つには、動きの起こりを読まれない様に、
もう一つは、筋肉の動きを変えない様に。
今回は、八極拳(B壇系)の『献肘』動作。
その右手の動作で相手の突きを化勁する。
全く相手が崩れてくれない。
師匠「お前、やる前に腕を広げる予備動作してるだろ」
私「え?、してますか?」
師匠「右腕見ながらやつてみい」
本当にやってた。
無極式から予備動作無しに献肘をする動き。
要するに型通りの動きで、
相手の突きを化勁すると、
ちゃんと相手が崩れる。
師匠「だから、客観的に自分の動きを『見る』事が大事なの!、いっつも俺が鏡見ながら確認してるのはその為だ!」
因みにガンダムオリジンの安彦良和氏は、
漫画『王道の狗』にて、
BS漫画夜話に置いて、
A道やD流柔術の技の表現で、
『中割り』を描いていないと指摘された事について、
安彦「知らないかも知れないが私は元はアニメーターである、あなた方の指パラでも描いて見せよう、しかしA道やD流柔術の技は、途中動作が見えないのだ、だから描けないのだ!」
とかなり憤慨した様子で、コミック版の後書きで書いている。
師匠によると、
師匠「普通のアニメーターは武術家ではないから、おそらくA道やD流柔術の技の中間動作は見えないだろう」
との事であった。




