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武術覚書  作者: asada11112
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051 残留する『勁』−蓄勁

残留する『勁』−蓄勁


『勁』を対人で使うと、不思議な現象が発生する。


初めてその現象の一端を見たのは数年前。

武術の合宿を会でやった時の事、

夜の飲み会で興が乗った師匠がやって見せた技術


師匠が自分の腕に勁を発生させて、

私の右腕にそれを伝えた。

師匠「右腕を固めて勁を留めろ」

師匠「今度はそれを左腕に流して留めろ」

それを他生徒に掴ませて、私が腕を振ると、

その生徒はそのまま崩れ、倒れた。


そして、それは道具を使っても行われる様になった。


師匠が棒で勁を作る、

それを渡される、

何故かいつもの棒よりも重く感じる。

師匠がその棒を押すと、こちらは崩れてしまう。


師匠が勁を作ったキックミットを、

師匠「ギュッと持て」

と渡される。

その状態で他の生徒に端っこを持たせて、

私が引っ張ると、相手は崩れてしまう。

師匠「まだミットに勁は残っているから」

私は相手にミットを手渡しして、

今度は私がミットの端を持つ、

相手がミットを引くと、私は同じように崩れる。


物体に勁は残留する。

師匠「俺でもこれだけ出来るなら、昔の達人や剣豪なんかも同じ様に出来るだろう、当時の達人や剣豪が使った木刀やら槍とかが残されているが、それらはおそらく今でもかなりの勁が残留している可能性がある。」

との事。


以下は私の個人的な見解であり、

師匠の見解ではないので、

ご了解いただきたい。

世に言う名刀、凄まじく斬れる刀剣と言うモノは、

鉄塊から剣の形にまで鍛造して何度も熱い内に叩いて鍛える。

そして焼き入れと言う凄まじい温度差を経て出来上がる。

ただ、鉄の塊をハンマーで打つだけではなく、

剣として斬れる方向性に力を出せるように、

ハンマーで鉄塊に勁を入れて作っているのではないのだろうか?、

刀剣の研ぎもまた勁を入れられる一工程と考える。

それら幾つもの工程を経て作られたのが日本のオーパーツである、

『古刀』なのかもしれない。


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