033 武術家の性格
武術家の性格
武術家は良く品行方正で清く正しく出来た人格の持ち主だと思っわれているが、
そんなことはない。
元々が相手の弱点を見抜いてそれを徹底して攻めるのが武術の『鉄則』であり、
武術家は弟子であろうが他派の人間であろうが相手の駄目なところを徹底して攻める性格がある。
平和な日本人であれば温厚な人格の人間が中国と比べて少し多いかもしれない。
しかしほとんどは、夢枕獏の小説に出てくる、
『底意地の悪い小狡い爺い』キャラクターであると思って良い。
有名どころで言えばD流柔術のS宗範である。
師匠曰く、漫画や小説で一番近い性格のキャラクターは、
『範馬勇次郎』
だそうな。
https://sabaki.club/688.html
上記のアドレスはS宗範が亡くなって以降のS道場に行った空手関係者の、
各師範の性格についてが書いてあるが、
そう言う性格になったのは仕方がないと言える。
何故なら彼らの性格は師匠のコピーであるから。
技もコピー出来ていればよかったのだが、
中核たる合気をS宗範が誰にも伝授せずに亡くなってしまったのだから、(早逝してしまった息子には伝授したらしいが)
まだS宗範の時は本人に生徒を黙らせるだけの『実力』があったのだが、
これは仕方がない。
D流の合気を取ることが出来た師範にはH師範についたA道のS師範がいるが、
この人の性格も同様、難物であったそうな。
(こちらはそれを基にした漫画のキャラクター『渋川剛気』にその性格がもろに反映されているのでわかるだろう)
師匠「そういえば、
S宗範がS師範の事を悪く言った話は伝わってこない。
その師匠であるU開祖については言っているけど、
直接乗り込まれたら不味いと分かっていたからかもしれない」
との事。
ついでだが、S宗範は有名な『外国人嫌い』で、
誰も外国人は取らないという事を聞いていて、
しかし、のちに発表された写真で、
外国人の若い女性に指導しているのを見て、
知っている人は皆、唖然としたそうな。
師匠「コケたぞ俺は!、本当に武術家の男は若い女に弱いな〜」
と言っていた。
因みに師匠も自分の先生が、
新しく入ってきた若い女性に、
今までの弟子が聞いたこともない指導をしているのを見てコケたそうな。
以後、その若い女性を先生が指導している時には、
他の弟子は皆、聞き耳を立てていたそうである。
中国武術家の性格でいえば、
性格の悪かった指導者は、
八極拳で有名なJ老師だったそうである。
J老師の講習会に出る時は、
絶対に『高価な腕時計』はするなと注意を受けたそうである。
J老師「お、良い時計だな、見せてみろ」
と言って、
見た後でその時計を、
ポイっとゴミ箱に捨ててしまう。
そしてその時計を拾ってはいけないのだそうだ。
後に、多少なりともその性格は矯正されたそうな。
アメリカで暮らしてアメリカ女性と結婚、
当然その性格だから離婚。
訴訟社会のアメリカでは、
裁判になってものすごい額の慰謝料を取られたそうで、
そこまでやらないと、治らない性格だったともいう。
師匠が出会った中で、一番人格の出来た武術家は、
D流のO宗師だとの事。
師匠はブラジリアン柔術のH師範と2人で、
『僕らも歳を取ったらあんな風になりたいですね〜』
と笑っていた。
因みにO宗師の技については、
合気を取れたのもあるが、
本人が工夫して編み出した中国武術で言うところの化勁や発勁まで使っている、
それらが渾然となって技として繰り出される為に、
弟子はその中の一角だけを取った人もいるだろうし、
別の意味で伝承が難しいと思う、
との事。
なお、O宗師とS師範は同じH師範に学んだ同門であり、
酒飲み友達だったそうである。




