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武術覚書  作者: asada11112
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021 キックミットから勁を出す

四角いキックミットを使って、

基本勁力概念を学ぶ。(2019.0815 木曜日の内容)

二人で効果を確かめ合いながら勁力の概念を理解しようという練習。


キックミット互いに身体の正面に構えて、キックミットをぶつけ合う練習。


まずは、AとB、お互いにキックミットを正面に構えて、距離を取る。


Aは普通の人間の歩き方をしてキックミットで待ち受けるBにぶつかって行く。

Bは大して動かない。


今度は武術的な歩き方(今回は尚泥歩)で歩き、ぶつかって行く。

こちらはBが大きく動く。


身体の全体が勁を帯びて当たった為との事。


次は、Aはキックミットの端っこを持ち、勁を作り出す。

両手で端っこの角二点を持ち


Bに反対側の端っこの角二点を持ってもらい、

Aがミットを押すとBがよろけて退がるが、

Bがミットを押してもAは動かない。


これは、Bの方は『普通の人の持ち方しか出来ない』のでBはこの状態ではAを押せなくなってしまう。

ただし、Aも失敗すると勁をロストしてしまい効かなくなる。


さてこの次が問題。

Aはミットを持った状態で勁を作り出して、正面にミットを持ち、

同じく正面にミットを構えているBとミット同士を合わせて、押す。


理屈上では、先に行なわれた実験と同義のはずが、

Bは動かなかった!!


何故だ⁈


師匠の課題はこれであり、

その何故かを見つけ出し、この状態で相手に勁を伝えて動かす事である。

残念ながら自分では見つけ出せず、

師匠に大きなヒントをその都度出して貰い、

不完全ながら動かす事が出来た。



かなり時間が経って、当たり前なのに気が付かなかった事に一つ、気が付いた。


キックミットは、

打撃の威力を減衰させて、受ける方が怪我をしない為の物であるという事を。


いつも、どうやったらダメージを大きくミットに放てるかと考えていてそちらに気がつかなかった。


師匠が言う『何でも武器にしろ、エモノの構造・特性を見抜いてダメージを与える方法を見つけ出せ』

が出来ていない。

師匠の課題である『頭を開く』為には、

『そもそもキックミットって何だ?』『どういう構造なんだ?』と考えを持っていかなければならない。


キックミットの正面に力がかかると、当然の事ながら、

クッション的にミットが働き、

ミット全体が威力を分散させ、打撃エネルギーを減衰させる。


つまりミットの正面は元々、Aにとって勁をロストしやすい構造になっている、という事。


正面をぶつけられても別段痛くない。

しかし、側面からは丈夫で、

側面をぶつけられると、結構痛い。

側面は打撃をクッション的に受ける構造になっておらず硬い。


端っこ同士を持って押した場合、側面の硬さを使う事が出来、それは頑丈なフレームと化している為、

勁をロストせずに伝える事が出来たのであろう。


さて問題は、正面を使って師匠は勁をロストする事無く押せると言う所であり、


それこそが、

勁の概念を理解して、

使いこなすと言うその為のポイントである、と言う事であり、

実はいつもの練習ではその事を何度も指導されている。

いつもは身体に発生させた勁をロストせずに伝える為の指導であり、


その場合のキックミットは体幹であり、それを持っている両手は、脚であるという部分である。


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