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武術覚書  作者: asada11112
171/187

171 張世忠老師の八極拳に関する一つの仮説。

前回の話を投稿して2〜3日で考え付いた事、


理屈を脳内でこねくり回していたら頭痛が酷くなってきたので、


あまり推敲とかせずに投稿します。

誤字脱字や同じ内容の繰り返しになっていたりするかもしれませんがご容赦ください。


171 張世忠老師の八極拳に関する一つの仮説。



これは師匠の出した仮説ではなく、

自分 (asada1112)の仮説であるので、

的外れかもしれないので注意を。


前回に張世忠老師の中身の使い方は、

台湾の劉氏八極拳の使い方に近く、

大陸の他の李書文八極拳の使い方と異なることを書いたが、


何故なのか、

それに対する一つの仮説を考えた。


そのきっかけは、

張世忠老師のお弟子さんの出した張老師の経歴による。


(参考: 張世忠老師を偲んで

八極拳研究会代表 森田 真)


『練習は秘密で、他人に八極を見せないように厳命されていた。』


の部分である。

この部分に引っ掛かりを感じた。


今までは当たり前の様に読み飛ばしていたが、

良く考えると疑問が浮かぶ。



ーゆうても八極拳は、そんなに秘密なのか?ー


例えば霍氏八極拳では、

道場を開いて公に弟子を取っていた。


呉氏八極拳は、当時の宗家である呉秀峰公が育成した弟子が2000人にも及ぶと言う。


その中、

許家福が張世忠に教えた八極拳は、

厳しく秘密にされていた。


文化大革命により中国当局から武術が弾圧され、

練習を秘密にして生きていかなければならなかったが、

その『秘密』では無い。


戦時に諸外国からのレスリングやボクシング、空手や柔道と言った多くの格闘技が上陸してきて、

それに対して優位さを失わない様に中国武術は外国人相手には秘密を守っていたかもしれないが、

その『秘密』でも無い。


同じ中国人に、

下手をしたら同門の八極拳の人間に見られない様にしていた『秘密』なのではないか?


その理由が、

許家福が張世忠老師に『異端の八極拳』を敢えて教えた事にあるのでは無いか?



おそらく李書文と同世代の、

同じ老師(張景星)に就いて八極拳を習っていた兄弟子がいた時代、


彼等が張世忠の行っている練習を見たら、

許家福や師爺である李書文に、


『何故違った八極拳を教えるのか?』

と詰問していたかもしれない。


基本的に、中国武術は、

自分に合った使い方にどんどん変えて行くと聞くが、


それは、

教えてくれた老師に対する侮辱行為になりかねないから、

(老師のやり方が間違っているから変えたと捉えられかねない)

そういうのは、バレない様に裏でコソコソと教える。



一応これなら、

現在の大陸の許家福の系統の八極拳の動画が、

霍氏八極拳と同じ内容である事にも説明がつく。


要するに許家福は、

基本的に王道の八極拳を習い、教えていたが、


李書文より『異端の使い方』も習っており、


おそらく李書文より、

『それは異端の使い方であるので、

他の八極拳の人間に見られない様に』

と言われていた可能性がある。


おそらく李書文は何人かの弟子には『異端の使い方』を教えていたが、

もしかしたら『誰にも言うな』とそれぞれ言われていたかもしれない。


松田隆智師範も、

台湾での修行時代に、

劉雲樵老師より猛虎硬爬山の虎爪掌連環劈捶の部分を教えて貰った時に、

『誰にも言うな』

と言われたそうである。

(松田隆智師範の開門弟子の山田英司師範の動画より)


それで、

教えられた李書文の弟子の多くは忠実にその教えを守り、

異端の使い方の伝承はしなかったと考える。

(或いは身内の極僅かな人間にのみ異端の使い方を教え続けているのかもしれない)


その中で許家福は、

その異端の使い方を試験的に張世忠老師に教えてみたのではないか‥‥‥‥‥‥。


だから張老師に対して厳しく技の隠匿を命じたのではないか?


と言う説である。


別段秘密の特別な技とか云々ではなく、

ただ李書文が師匠の張景星の面子を潰さない様に気を使っていたのではないかと言う事。


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