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武術覚書  作者: asada11112
165/187

165 無知の知とゲシュタルト崩壊

もしも、試して見るなら自己責任で。


私の場合はパニック症の症状が悪化したりした。


私は治し方を知らないので、

精神症状が出ても対処法がわかりません。




165 無知の知とゲシュタルト崩壊


『無知の知』と呼ばれる状態がある。


説明自体は簡単で、

『自分が無知である事を知っている』

と言う状態。


仏教とかでは悟りに進む為の第一歩的な位置付けにある。


普通に字面を見ても、

「そりゃそうだろう!、世の中普通に知らない事だらけだ、

何を当たり前な話を!」


と言いたくなるだろう。


で、そう思っている人も、

無知の知が出来る様になると、

自分が文句を言っていたのを忘れて、

同じ事をのたまう。


なんじゃそりゃ?、

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

閑話休題、と行きたい所だが、


一般人枠から少々そこに喰らいついて行きたいと思う。


なんでかと言うと、

無知の知が出来た人間は、武術がかなり進歩する。


何か、横で見ていて一般人からは解らない方向に一歩踏み出した様な感じがする。


当人に聞いても、

「別に何も変わっていない」

と答える。


師匠は、

「ただ、何が分からないのかが、

分かっただけで、

別に大したことではない。

やらなくても武術に大きな影響は無い」

と言う。



今までそれが出来た人間を何人か見てきたが、

ほぼ皆んなそうだった。

だから私は武術を上達したく、

どんな方法でも試してみたくなって、

師匠が何人かの生徒の希望で無知の知を誘導する所に、

首を突っ込んで見た。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

結果は惨敗。

わかりゃあしない。


しかして、かなり後に、

練習会終了後の駄弁りタイムで、

師匠が生徒の一人に、

無知の知をやって何が発生するのかをたまたま説明していたのを、

横耳で聞いて、


今まで師匠が時々発言していた、

無知の知に関する発言と比べて、

一つ気が付いた事があり、


その一週間後に、

師匠「お前、無知の知が出来かけてるぞ」

と言われた。


残念ながら、

2〜3ヶ月で、一般人の感性に戻ってしまったが、

その間、結構な頻度で、

武術において師匠の言われた事を何となくやって、

何となく出来てしまう事が起きた。


この状態を振り返って、

『無知の知』とは何かを推測して行きたい。


(仏教的な悟りへの第一歩となるかは解らないので、了承されたし)


無知の知とは(私の推測では)、

『ゲシュタルト崩壊』

を意図的に、とある方向性で引き起こして、


脳みその中で動いている、

『人間用のOS』を、

『別の何かのOS』に、

書き換えてしまう方法論である。


精神論とかではなく、

純粋な脳味噌コンピューターへのプログラム打ち込みの方法論であると考える。



『無知の知』の誘導方法や、

『ゲシュタルト崩壊』はどうやったら起きるのかは、わざと書かない。


ネット検索で自分で調べて試してみてほしい。

(ここと睨めっこでやるのではなく、ある程度心の中に暗記してから進む必要があるっぽい)



一般人の大体だれもが経験した事のある体験ならば、

例えば小学生の頃に、

漢字ドリルで、

同じ漢字を百回も二百回も書き取り練習をしていて、


今まで当たり前に読んでいたその文字が、

初めて見るような訳の分からない記号に見えてきた事が有れば、

それはゲシュタルト崩壊の一種である。



無知の知をやると、

自分の見るもの全てが、

知らない事である様に見えてしまう。


つまり、

『今まで当たり前に見ていたものが、全く知らないモノに見える』

ゲシュタルト崩壊にかなりよく似た状態になる。

(ただし、一般のゲシュタルト崩壊に比べてかなり良い方向に精神が向かう)



逆に言うと、

人間は、普段自分の脳に負担が掛からない様に、

見るもの全てに『ゲシュタルト構築(?、崩壊の逆?)』をかけて、

見てないけれどもう見た事にして、楽をしようする。


例えば、

道を歩いていて、電柱が立っているのを見ても、

初めて見た訳ではないので、

いちいち一つ一つの電柱の特徴に違いがあるかどうかは確認しない。


自分の脳内にある電柱のデータを、

視覚認識の所にコピペしておしまいである。



人間はそう言うプログラムで普段を楽に過ごしている。

これが普通の人間が脳に持っているOS、エコノミーOSとでも言えば良いのだろうか?、


そのプログラムをオフにして切ってしまう事で、

今まで見過ごして来た、

『世界が持っている真理』

を見抜く事が出来たのが『悟った人』らしい。

(あくまでも見方を変えるだけで、そこからどうやって見るかが更に先にある)


武術でも、

そのスイッチをオフにする事が推奨される。

例えば敵が待ち伏せしていた時など、

いつもと違う何かに気がついて警戒するのでちゃんと、対処できる為である。



ゲシュタルト崩壊の一種を使って、

全てのモノの見え方を、

『今まで見た事のない初めて見るモノ』

と感じる事により、

自分が持っている杓子定規で見なくなり、


その遥か先に、

見えるモノの表面的な部分に惑わされる事なく、

物事の真理を見極める事が悟りだと言う。


『武術を習う』上でも、

必要とされる理由は、

師匠が教える動きが、普通の人間が行うのと違う事を認識する為に、

いつもと違う動きであると学ぶ為である。



無知の知が出来かけている時に、

無知の知が先に出来る様になった先輩と話した事がある。


私「仏教の経典の般若心経の最初に『観自在菩薩』とありますよね〜、観る事が自在な菩薩って事ですよね〜」


先輩「どんだけ凄い洞察力なんだろうね!?」


私「これって『観世音菩薩』の別名なんだそうです」


先輩「世界の音を観察する菩薩だから、確かに同じ意味だよな〜」


今はこう言う会話はもうできなくなってしまった。



因みに、久しぶりに自分で自分に向けて無知の知を誘導する方法を試したが、


瞑想や気功などは、

『精神疾患がある人は禁忌!』

となっているが、


これも同様に、

精神にかなりストレスが掛かって、

パニック症の症状が悪化して気持ち悪くなってしまった。


ゲンナリしながら練習会に参加したのだが、


師匠「今日は体捌きがちゃんと出来てるぞ」

と言われた。


三回ほど試して、

いずれも無知の知の誘導を試した時に限って、

幾つかの動きにOKが出た。


やると、体調不良、しかし僅かに出来るようになる。


どうしようか困ってしまう。


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