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武術覚書  作者: asada11112
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141 八極拳動画の系統を調べる 2 『李書文系 張立堂派 八極拳』 について。



八極拳動画の系統を調べる 2

『李書文系 張立堂派 八極拳』

について。


猛虎硬爬山のミッシング・リンクについて書くきっかけとなった流派です。

李書文系 張立堂派 八極拳の動画にどうやって出会ったかの話。


もとは私の師匠とネット上で交流していた、

B壇系の八極拳をやっている、

Jさんと掲示板でやり取りをするようになって、

其処で話題となった、


彼が中国に留学していた時に、

『陳頃老師』

なる人から学んだ『謎の八極拳』で、

実はJさん自身も流派名を老師から教えて貰えていなかったとの事でした。


で師匠の所に交流稽古にJさんが訪れた時に見せて貰う事になったのですが、


Jさんは、当時は陳頃老師に秘密にする様厳命されていたとの事で、


外に出さないと言う条件で、

Jさんから特別に許可を貰って、

その動画を(陳頃老師に内密に)撮らせて貰い調べる事に。


ここはミッシング・リンクにも書いたのですが、

小架式の冒頭部分、

多少違いはあるものの、B壇系の様に、

左右のトウ脚(斧刃脚)がある事に興味を持ちました。

他の派ではまずやりません。


※2021年現在、他でもやっている流派は2〜3派見るものの、

多分、それらはB壇系からインスパイアされて取り入れたと(私個人の見解では)考えられます。

因みに少林八極拳と、武当八極拳ですが、

両方とも後の時代に他から八極拳を輸入したとありました。


話を戻して、

当時私はこの『謎の八極拳』を

『ひょっとして、

B壇のR公が李書文に就いて習った時と、

近い時期に習った人物の八極拳なのではないか』

と考えました。


大架式も面白く、

確かに根本は羅瞳の八極大架なのですが、

順番が幾つかの部分で入れ替えられていたり、

冒頭の挑打頂肘を退歩して打っていたり、

大きく順番を改変しているのは、

やはりB壇系の八極大架(大八極)に繋がるものがあると考えました。


そして件の猛虎硬爬山の部分を見つけました。


それまでずっと、猛虎硬爬山に対して考え込んでいました。


なんでB壇系の猛虎硬爬山と、

他の系統の八極拳の猛虎硬爬山とは、

形がまるっきり違うのか?


師匠から聞いたのは、

B壇系では、

衝捶→頂肘が、

通常の猛虎硬爬山になっていて、

隠し技としてその後に虎爪掌連環劈捶がある事。


そして、頂肘→劈掌→頂肘→劈掌、

と連環して攻撃していく事の説明がありました。


孟村呉氏では大架式で『猛虎爬山』があり、

転身掌(猛虎翻身)→猛虎爬山、

次に、

大纏→猛虎爬山

と言う順番、

つまり劈掛掌で言う所の、

『劈掌』をやってから猛虎爬山に繋がる流れでした。


※因みに『硬』(中国語でハードなと言う意味)の字がないのは、

呉連枝師範のインタビューによれば、

八極拳で更に猛虎なのだから、

普通にハードでわざわざ書く必要が無いかららしい。



B壇系は、

衝捶→頂肘で、

大八極ではなく、

小八極の中に猛虎硬爬山が有る事になります。


大架式から小架式に猛虎硬爬山が移行した?


でもこれは孟村系の小架では頂肘をやる時に『当たり前』に先に衝捶をやっていて‥‥

(後に、なろうに投稿されている、宝蔵院胤舜さんの『八極拳の謎』によれば、

衝捶部分は孟村系の『印』であり、

回族武術である『湯瓶式』であるとの説が発表されています。

つまりは、武壇の猛虎硬爬山は、

李書文が孟村で金家の人間より八極拳を学んだ傍証となり得ます)


さてしかし、何か一つ重大なピースが抜けている感じがしました。


そうモヤモヤしていた時期に、

Jさんの『謎の八極拳』見た瞬間、

一気にパズルのピースがはまった感じがしました。


連環劈掌やってる!、

その次にまた連環劈掌から合手!、

合手の次に猛虎爬山!、


『連環劈掌→合手』は、猛虎硬爬山の一部分!


ここで李書文八極拳の一つ、

許家福系である、

張世忠老師の著者『八極拳』を本棚から持って来て、

八極小架の項を確認しました。


連環劈掌のまま合手して、

そこから頂肘をやっている!

この部分は間違いなく『猛虎硬爬山』だ!

(書籍では十字掌と言う技法名でした。)


そして長春八極拳のビデオ映像を確認しました。


合手の前に、何か訳の分からない動きをしていて、

当時はそれを図に起こそうとして、

どう動いてるのか分からなかった動き、


これは、『連環劈掌を小さくした』動きをと分かる。


つまりは、

『先に開展を求め、後に緊湊に到る』

原則通り!


そして武壇の小八極を見る。

該当部分、

長春拳よりも更に小さく、

一見、左の探馬掌だけに見える動き、

良く見ると極小の連環劈捶

(右は拳、左は掌)になってる!、


と言う訳で、

一気に繋がった訳です。


ここまでの発見(?)部分を、

Jさんのホームページに

掲載させていただきました。


で、後の問題は、

「この『謎の八極拳』が李書文の系統だと証明する事」


Jさんの映像は師契により公開出来ません。


と言う事でネットで探し回って、

とうとうJさんの動画と同じ套路を発見しました!、


見つけた瞬間に「あったー!」と叫びました。


ただ、やはりこれも詳細は伏せられていました。

この動画の套路を出せば、

Jさんの師契を破る事にはならない。

李書文系であるかどうかを調べました。


元々の動画名が、

「河北大学武術協会」だったかそんな名前の動画で、

今は無くなった中国の動画サイトで見つけたものですか、


八極拳の大架式が、

最初の頂肘が後ろに下がりながらの頂肘でした。

(Jさんの動画と同じ)


今まで私が色々な八極拳の大架式の動画を物色していた中で、

退歩で頂肘をやっているのは他には有りませんでした。


詳細を確認する為、

Jさんの動画を図に起こしたものと比べると、

間違いなく同じとわかりました。


では、河北大学の武術協会では、

どの系統の八極拳をやっているのか?

しかし河北大学の関連サイトを調べても、

八極拳の一般的な技法体系について述べてあるだけで、

系統には言及されていませんでした。


其処でかなり行き詰まりました。

ふと思い付きました。


河北大学のサイトでは武術教練や武術主任の名前が書いてありました。

其処から追いかけて行って、

今度は匯通武術社という名前が浮かび上がって来ました。


河北大学武術協会の教練や武術主任は、ほぼこの団体から来ています。

匯通武術社とはどんな団体か?、

そこを調べて王培生師範、張立堂師範といった名前が浮かび上がりました。

(この二人は創設メンバーです。)


『張立堂』の名を検索して上がって来た武術のサイトは、


中川二三生師範の主催する練神会のサイトでした。

中川師範が李書文系・張立堂派八極拳を習得していることが分かりました。


『王培生』の名前でも調べると、逝去一年を記念しての演武会の映像、


その中で変わった八極小架を演じている動画が有りました。、


頂肘に入る前に、登脚の動作が入っていました。

これをやるのは、Jさんの『謎の八極拳』と、B壇小八極のみです。


詳細を調べ、これをJさんの動画の小架式と同じと判定しました。


つまり、

『河北大学武術協会の八極大架式』

→謎の八極拳の大架式と同じ、


『河北大学武術協会』の武術教練は、殆ど『匯通武術社』から来ている。


『匯通武術社』創立メンバーは『張立堂』と『王培生』


『王培生』の記念演武でやっていた八極小架は謎の八極拳の小架と同じ、



以上から、謎の八極拳は、

『張立堂の系統の八極拳』

と言う結論に至りました。


それをJさんにメールで知らせたら、

「中川二三生師範のDVDが出ていて、確かに同じ小架と大架をやっていました」

と返信が来ました。


‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


私の苦労はなんだったの?


私も中川師範のDVDを買って確認したところ、同じでしたので、

張立堂の系統で確定!


練神会のサイトでは、

張立堂は、李書文の甥で、李書文に最も長く着いた高弟であると書いてあり、

李書文系である事も確定!


猛虎硬爬山のミッシング・リンクの根拠となった、

Jさんの八極大架の猛虎硬爬山は李書文が構成したものであり、



中川師範は、張立堂派の八極拳と、王培生伝の呉秀峰系八極拳(呉連枝の父君の伝えた八極拳)をも教えているとのことでした。


どこぞの掲示板に張立堂派の小八極の動画について、

「呉氏の亜流に見える」と発言した人間がいました。


その人は亜流じゃなくて、

正当な呉氏八極拳をも学んでいる人間です。

亜流は失礼です。


練神会のサイトは日本語なのだから、書き込む前に一度調べた方が良いと思います。


中川二三男師範の師匠である、

張旭初老師が八極小架をやっている動画も見つけました(つい最近ですが)





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― 新着の感想 ―
[一言] 私めの稚拙な意見をも取り入れて頂き、ありがとうございます。
[一言] 流派や伝承者ごとに見せ技や隠し技があるとはいえ、動画サイトや団体HPへの連続写真として套路の公開が増えると系統を調べる苦労も増えますよね。
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