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武術覚書  作者: asada11112
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暗勁の実験台になった話。(続き) 伸筋抜骨の第二段階とは?

暗勁の実験台になった話。(続き)


伸筋抜骨の第二段階とは?


以前短編の『2.放鬆・伸筋抜骨について』

で書いたが、

まず伸筋抜骨の第一段階は


①リラックスして筋骨を引き伸ばす『陽』のやり方と、


②真逆の、ガチガチに筋骨を固めて圧縮する『陰』のやり方がある。


第一段階では、

『陰陽分明』できっちり分けて会得する。



その次の第二段階に入る。

そこでは『陰陽合一』を行う。

これで『一腕・一腕・一拳』が出来るようになる。



師匠の教えてくれたやり方は公開出来ないが、

以前書いた『お勧めの武術資料』の第一部分で書いた、

「柳生心眼流で公開された『剛身』で使う拳の握り方」が同質の技法に当たる。

DVDではなく『赤本』と呼ばれる復刊された書籍の方に詳細がある。

(恐らく同じ拳形を暗打として用いるT老師の通背拳も同じと考える。)



で、そこで上述した、

R老師の衝捶であるが、

この『一肘』が分からない限り、

まず再現不可能と見て良い。


形を真似ても、

①威力が伴わない、当たっても効かない。

②そして同時に相手に当たらない、相手が避けてしまう。


形意拳の崩拳が、

同じような体勢で打てるのは、

例えば右の崩拳を打つときは左腕(反対側の腕)で、

右拳のストッパーを作っており、

デコピンの様な状態を作っている為であり、


ストッパーを作らない八極拳では普通、出来ない。



今回習った『一肘』の使い方は、

上の二つの問題点が克服されている。


漫画『拳児』の中で、

李書文が劉月侠に稽古をつける描写があった。


身長も、リーチも劉月侠より小さいはずの李書文が、

ただ軽く拳を出すだけで、

劉月侠の攻撃が全く当たらずに、

一方的に李書文の攻撃が当たってしまう。


多分、この表現は、

原作者のM氏がB壇のS老師にやられた事をそのまま書いていると思う。


拳児で描かれる内容は、

おそらくは当時何故そうなるかはM氏には理解出来なかったが、

かなりの部分、M氏自身が体験して驚いた内容を、

素直に書いていると考える。


※以前、私の書いているこれに対しての感想で『これはフィクションだ』と書いた人がいたが、

こんな奇天烈な内容が想像で書けるなら、

今頃このなろう小説で一位でも取れているだろう。

私の才能は貧困で、

体験した事をそのまま書くしか出来ない。


話を戻して、

例えば、軽身功を使う盗賊が李書文をからかいに来た時、

李書文が槍で急に後ろを攻撃したシーンなんかは、


S老師が槍の練習をしている時に、

後ろでM氏が見学していた所に、

S老師がこれをやってM氏を驚かせたのではないかと師匠が言っていた。


更に戻して、

R老師の形意拳に似た衝捶の形は、


『一肘』を使う事で出来る様になる。


対人練習(寸止め)で、生徒同士でやってみて、

全く同じ現象が起きた。


普通の打ち方で来る相手に対して、


何故かこっちの拳を一方的に当てる事が出来る。


そして威力。

師匠「思いっきりは打ってはいけない」

と、言われた通りにやって、

師匠から食らった時と同じ様な相手の反応が起きる。


この結果には『呆れた』

なにせ、師匠がやったのと同様の現象が、

習ったその場にいた全生徒が出来たので。

(ただし、当然レベルの差はある)


師匠「だから、昔の術歌に有っただろう?、『秘伝とは己がまつ毛の如くなり、近くに有りても気付かざるべし』って。」




理屈は詳しくは書けないが、

「119ー武術のロマン技②界王拳」

で書いた、

「心意把の秘密」と同様の理屈が働いているらしい。


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