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武術覚書  作者: asada11112
116/187

116 八卦掌の風景ー角度の変え方

八卦掌

角度の武術、

方向の武術。


角度を変えて打つ。

方向を変えて護る。


「それがどうした?、そんな事、どの格闘技でもやっているじゃあないか?」


と、お思いの貴兄、

そんな貴方に、当会の八卦掌は如何でしょう?

今なら、頭金8000円、月6000円の10年払い、

毎週日曜日の--------


と、言いたくなるような、体験、

あ、

でも、

十年じゃ無理っぽいな~

と、師匠の技を喰らいながら思ったそんな数年前の、

練習後のアフター。


はじめは散手、

師匠はゆっくり目に手加減した攻撃を出してくれ、

私は、それを凌ぎきる。


師匠「じゃ、次はどうかな~」

師匠が僅かに体の向きを変え、

先ほどと同じ攻撃をかける。


あれえ?

師匠、一歩も下がってないのに、遠くなった?

師匠、スピード変わってないのに、速くなった?

こっちの攻撃が、

届かない、

届かない、

届かない、

そこにいる師匠は遥かに遠く。


私の防御をすり抜けて、

ぺち、

ぺち、

ぺち、

ぺち、

遠くにいってしまった師匠の攻撃は、

異様に近い。


近くにいるのに遠い師匠、

遠くにいるのに近い師匠、

そうか、

これは、魔法だ!!

きっと、空間を曲げる魔法を使っているんだ!!

あるいは、催眠術か!!


師匠「現実逃避するんじゃない(苦笑)」

いや、師匠の方が現実離れしてますって!


師匠「本当の意味で、角度を変えると、こうなるんだよ」


師匠の説明は、以下の通り。


戦いには、『局面』というものがある。

向かい合って打ち合うと、

そこに、囲碁のような、『戦術の碁盤』が出来る。

通常の戦いは、

そこで、手足を使って、囲碁のようにやり取りをする。

手足が、置き石。


ほれ、手を出してみな、

ここに来た手を、こう押さえ、

ここから打つとこう受ける。

そこをこう手を出すと、此処に隙が手来て、

ほれ、お前のレベルだと、ここで詰み、

(ぽん、と師匠の手が私の脇を打つ)


だが、八卦掌は、

碁盤の位置そのものがずれてしまう、

それが理解できずに相手は、石を置く、

碁盤の位置と角度がずれて、

相手の置く手は、すべて『失手・悪手』

こちらに届くわけがない。


こっちは、ずれた位置、角度が解っているから、

碁盤にちゃんと石が置ける。


説明をしながら超スローで散手をやる。

やはり、空間が歪んでいるようにしか見えない。


師匠「碁盤の位置を『誤認識』してるからさ」

私「直す方法は無いんですか?」

師匠「あるよー(笑)」


回れ、右。

完全に、師匠から目を離して、

師匠を無視して、

整理体操、一、二、三、四~

もっかい回れ、右。


師匠と対峙。

師匠「ほれ」

防御できた!

攻撃届いた!

師匠「要するに、リセットするんだね~、でも、」

きゅっ、

また師匠が僅かに動く。

うわ!、ずっこい!

師匠「すぐ同じ事になるけどね~」


よし、リセットだ!

回れ、右、

整理体操…………

ぺち、

ぺち、

ぺち、

ぺち、

後頭部を数発はたかれる。

師匠「な~にを散手の最中に敵に後ろ見せてるんだ~(笑)、死ぬぞ~(笑)」


…………畏るべし、師匠。

師匠「俺と散手中に背中を見せるお前が畏るべしだよ、いや確かに俺が教えた方法だけどさ(笑)」



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