100 お盆休みのSFな話(10年前です)
(注:稲川淳二調の文体で書いていますので、稲川淳二のモノマネをしながらお読みください。)
この間、
またもや事故ってしまい、
(これで3連続め)
車の修理がお盆休みに間に合わなくて
(一週間遅れの21、22日に予定していた)
実家にもその旨を連絡して、
「あー今年は墓参り中止だなー」
なんて、思っていた夏の日。
(私の田舎は電車はまだしもバスの乗り継ぎが1日二本しかない、
車がないと、なかなか行けるものじゃない。)
ところが、
たまたま会う機会を持てた、
参加コミュニティー
「黄泉平坂」のとある霊能力者さんから
「お盆に来る様にって、あんたの御先祖さんから、
ものすごいプレッシャーが来てるよ。代々続いている家柄だからかな?」
と言われた。
また、何故だか職場の上司も、
「だったらレンタカーを使えばいい。俺がいい業者教えてあげる」
と、色々と世話をしてくれた
周りがこれだけ背中を押してくれなければ、
行く気には決してならなかった。
なんでかなー
不思議だなー
とか、思いながら、
とにかく行く事になった。
で、連絡も入れずに実家に向かって、
そして到着。
出迎えた父親が開口一番にこう言った。
「ずっと行方不明だった、古い先祖の墓石が見つかった」
本家の当主が、
東京から田舎に墓参りに来て、
短期間で帰るつもりが、
何故だか帰る気になれなくて、
暫く逗留していた。
なんとはなしに、他にやることもないので、
本家だけじゃなく親戚の墓まで掃除していた、
そうしたら、ふと下の方に集めてある、
無縁仏の墓石のエリアが雑草だらけなのがエラい気になった。
かわいそうだなー
あんなに草がボウボウに生えても、
誰も手入れしてくれないんだなー。
と思って、
その無縁仏のエリアを掃除した。
ざーっと、草をむしっていった。
そうしたら、
妙に覚えのある名前の刻まれた墓石があった。
××三郎右衛門?
変だなー?
どっかで聞いた名前だなー?
だれだっだろうなー?
‥‥‥‥‥‥‥‥
ウチの、初代当主の名前。
それが、
行方不明になっていた先祖の墓石だったんだ。
間違えるはずがない。
だってうちの一族の名字は珍しくて、
田舎の地域一帯ではウチしかないんだもの、
その瞬間、
背筋が、
ゾゾーッ!
ゾゾーッ!
ゾゾーッ!(以下略)
これはやっぱり…………
霊ですよねー。
追記
墓石は、そこの住職さんに訳を話して、
今の本家の墓の隣に運ぶことになりました。
今回の墓参りで、初めて本家の当主に会えました。
(お盆を過ぎて一週間。まだ、ずっと残っていたんです)