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武術覚書  作者: asada11112
10/187

010 口訣・字訣

口訣・字訣


中国武術は、当然ながら中国の文化が内包されている。

中国への文化理解が深くないと、

方法を間違える。


いわゆる『意念』と言う、

動作に付随する意識の使い方である。


例えば、意拳には、

『龍を両手で押さえつける』

と言うイメージトレーニングがある。

イメージだけで効果は劇的変わったりする。

それが中国武術の口訣。


それをある日本人が老師から教わってやっているのを師匠が見て不思議に思った。


全く動作がそうなっていない。

師匠「待って!、貴方はどのくらいの大きさの龍を押さえ込んでいるのか?」

日本人「このくらい」

と示した大きさは2〜3メートル。

師匠「それじゃただの蛇‼️」

日本人「⁇」

師匠「あのね、中国じゃ龍は山脈の稜線を見立てているんだ、そんな大きさの『山脈』はないでしょう?」

彼は自分の押さえるのに都合の良い大きさの龍をイメージしていた。



神亀出水と言う技がある。

上の事例から、これはガメラも真っ青のドデカい亀だと何となく予想がつくであろう。

しかして彼はまるで小動物の様な動きをやっていた。

師匠「夜店のミドリガメじゃないんだから!」


日本と中国の文化の差から起こった間違いである。


そして字訣。

技の名前の『文字』そのものが、技を行う際のイメージそのものになっている。

この場合は、

ガメラも真っ青な大きな亀が水から

ドドって出てくるイメージ。


これで分かりにくければ、

こんな技の名前があったとする。


『ジャイアント馬場キック』

『初代タイガーキック』

名前だけで、スピードと大きさが想像出来ないだろうか。

字訣とはそうあるもの也。


そして各流派ごとに特殊な字訣を持つ。


螳螂拳

閃・転・騰・那


八極拳

挨・傍・㨈・靠

崩・憾・突・撃


太極拳

掤・履・擠・按・採・挒・肘・靠


字訣により導き出された動きこそ、

その流派の独自の動きであり、

その武術『らしさ』との事。


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