表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/156

八月八日⑧

 本橋は、机から株式会社木田サービスの申告処理台帳のファイルを取り出し、休憩室へ向かった。

 コーヒーサーバーからカップに熱いコーヒーを注ぎ、窓枠に寄りかかりファイルに目を通していたところに、労災第一課配属の事務官の東原楓が「おはよう」と言いながらやってきた。労災課は、俗に労災保険と呼ばれる、仕事に起因する怪我や病気に対する治療費や休業補償を行う保険の調査などを行う部署だ。ある程度の規模の署になると、指揮命令系統に応じて一課、二課と分けられていた。

「全く毎日暑くて嫌になっちゃうわね」

 自販機にコインを落としながら、東原が独り愚痴った。

「いずれ秋がやってくるさ」

 書類から目を上げずに本橋は言った。

「今日、仕事終わったら冷たいビールでも飲みに行かない?」

「いいけど、まだ仕事始まってもないぜ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ