プロローグ
まさか自分がこんな呆気なく死んでしまうなんて思わなかった。
2018年10月13日、今日は、僕の誕生日だ。
隣に住んでいる幼馴染みの3姉妹とお出掛けしている時の事
突然ものすごい勢いでトラックが走ってきた。
それも俺たちに向かって突進するように。
とっさにトラックが突っ込んで来るのが、分かったのはいいが、その時はもう遅かった。
避けることも出来ず、ただ、幼馴染み姉妹を守ろうとした。それでも、運命を変える事など出来なかった。
トラックに激突、俺は即死、幼馴染みの姉妹は、搬送された後に死亡が確認され、数日後、お葬式が行われた。
その頃、俺と幼馴染みの3姉妹の4人は、2ヶ所に分けられた。
正確には、俺と幼馴染みに分けられた感じである。
俺の近くに若い女性がいた。
「お前は事故で死んでしまった。呆気ない最期だった。」
「俺は死んでしまったのですね。一緒にいた幼馴染みの3姉妹は?」
「お前に言うのは、つらくなってしまうが、この際、言ってしまおう。死んだ、病院に搬送されてすぐにね。」
そんな馬鹿な!俺たちはこんな呆気なく死んでしまうのか!?
「その3人は?」
「お前が転生される世界にもうすでに転生されるそうだ。」
「その世界って?」
「楽園郷。」
「楽園郷?」
「そうだ。その世界は私が作った世界じゃ。」
「楽園郷をあなたが作った?」
「そうじゃ、この世界は魔法あり、弾幕あり、残機ありの至れり尽くせりの世界じゃ。そして、その世界には能力保持者がいる。」
「能力保持者?」
「能力というのは、まあ、見せた方が良いな。」
そう言いながら、若い女性は何もないところからチャックみたいのが開き、その先には薄紫色の空間が広がっていた。
「私の能力は、空間のスキマで移動する程度の能力。もちろん、弾幕も張れるから強いは強いわ。」
「じゃあ、幼馴染みの3人の能力は?」
「あの女達は、なかなか強い能力を授かったようだな。順から言うと、
なぎさは四大属性を自在に操る程度の能力でその名通り自然から元々ある四大属性である火、水、土、木の4つの属性全てを扱うことが可能で、俗にいう、クウァッド・マジシャン(四大属性の魔術師)ともいうな。
彩は刀、剣などの武器を多彩に扱う程度の能力を持っている。刀、剣を人間離れした腕を持つ能力じゃな。
美夜は髪を神刀に変化する程度の能力で、この能力は、神の力を持つ刀を4本出すことができる。この刀は閻魔やぬらりひょんなどの超上級妖怪と対等以上に勝負することができる。
もちろん、皆弾幕を使う事が出来る。」
「俺の能力は?」
「まだこの時点でわからんが、強力な能力を何個か持つだろう。それもあの女達とは比べ物にならないほどの能力だ。」
「それは、楽しみだな。」
「そうだ、冥龍がいる山には行ってはだめだ!どんな理由があろうと入ってはいけない。」
「分かった。肝に命じて、入らないよ。」
「まあ、お前さんの能力で冥龍に勝てるだろうが、気を付けろ。それじゃあ、転生準備も出来た事だし、楽園郷に行く時間だ。私もあとで、来る。これでもこの世界の製作者だからな。」
「あなたが来てくれるとありがたいよ。」
「そうか、じゃあまた会えるといいな。」