XDAY
「ワープアウト60秒前」
無線からウエムラの声が響く。
「おとりミサイル発射、」
コンドが亜空間ミサイルを発射する。
オリオンのコクピットでは、操縦桿をローヤルが握った。
その下の位置に緊張した面持ちのスウが座っていた。
ララポートもオリオンも危険度は同じだと、理由をこじつけて、強引にコクピットに乗り込んだのだった。
もし、姫に何かあったら、キアが許さないだろうな、と考えながら、ローヤルは首をふった。
どのみち、既にスウを巻き込んでしまっているのだ。これがうまくいかなければただで済むわけは無かった。
ま、一人で乗らせるよりも、自機に載せたほうが、心配は無かったが。
「ワープドライブ減速中、座標最終設定、100203.」
「50秒前」
「ワープアウトと同時に全ミサイル発射、同時にオリオンとスタッドの104を射出し、暗黒星雲の入り口に侵入する」
「おとりミサイルワープアウトまで30秒」
「伯爵、ワープアウトしてくる物体キャッチ。最初のはわが艦隊のまん前に出てくるみたいです。」
「よし、攻撃用意、」
「伯爵暗黒雲の動きも弱まりつつあります。」
「全ベリアル発進、ローヤルらを必ずしとめろ」
「少将、ジパング軍の前にワープアウトするものあり」
「ほう、飛んで火にいる夏の虫とはこのことだな。馬鹿な奴らだ」
ワーダ少将は笑った。
「ワープアウト5秒前、3、2、1 爆破」
ワープアウとしたミサイルが通常空間に出る前に爆発した。
「爆発?自爆したのか?」
その爆発をみて、レスターは思った。
亜空間でミサイルが爆発したので、亜空間レーダーが一時的に使用できなくなる。
「よし、成功、3、2、1、アウト」
「発射」
ララポートが通常空間に出現する。
それも第二艦隊所属第2109機動部隊の旗艦ノーザンの2キロ後方に出現した。
時空震で、ノーザンが揺れる。
「どうした?」
「てき、ワープアウト、直近です。」
「ミサイルです。」
オペレーターが悲鳴を上げた。
ワープアウトと同時にコンドは取り付けた全ミサイルを360度いっせいに発射した。
奇襲だった。
油断しきっていた第2109機動部隊にミサイルが襲い掛かる。
回避する間も無かった。
ノーザンはミサイルの20発の直撃を受ける。
バリアでほとんどの被害を吸収するがすさまじい爆発が起こる。
「発進!」
ローヤルはオリオンを射出機から飛び出させた。
急激なGがローヤルとスウをシートに押さえつける。
そのオリオンの目の前に迫った、戦艦にブラスターを叩きつた。
が、あまり、被害は無いようだ。
戦艦に衝突しないように回避する。
「左手にフリゲート艦」
スウが言う。
ローヤルはトリガーで狙いを付けて、そのフリゲート艦にブラスターを叩きつけた。
フリゲート艦はエンジンを火線に貫かれて一瞬で火球と化していた。
更にその横にあった巡洋艦がスタッドのブラスターの一撃でエンジンを貫かれて火球と化した。




