Xdayマイナス1日 作戦前夜
「現在、敵と思われる位置が全て判明した。」
ウエムラが画面を見て説明する。
それを左からスタッド、ローヤル、スウ、コンドの順で見る。
「これが暗黒星雲、ここが恐らく入り口と思われる。これが9時から10時の間に開く」
回転軸の中心をウエムラは指した。
そして、我が、一軍特殊部隊を中心とした20隻がこの入り口を中心に配置している。
「うーん、20隻か、すごい数だな。」
人事よろしくスタッドが言った。
「更にその銀河の天頂方向にノーザンの第二艦隊所属第2109機動部隊10隻が展開している」
「更に10隻もいるのか」
コンドが呆れて言った。
「こちらは1隻だぜ」
「そう、それも、120メートル級の弱小艦だ」
「どうする、ローヤル」
ウエムラはローヤルをみた。
「とりあえず、暗黒星雲の中に入ることだ。あとは、オリオンが何とかしてくれるだろう」
ローヤルは落ち着いて言った。
「他に入り口は無いんですか。」
「無い。コンピューターによりと明日の9時に若干入れるスペースが空く、その流れに乗るしかない。それがこれだ」
「これだと、待ち受けているジパング軍のど真ん中を突っ切っていかねばならないぞ」
スタッドが言った。
「でも待てよ、このコースを通るとどうだ」
ローヤルは別の一本の想定コースをたどった。
それは斜め後ろからノーザンの艦隊を突っ切り、ジパングの後ろを掠めて、入り口に突入するコースだ。
「おそらく、ノーザンは今回はお客さんだ。高見の見物を決め込んでいるだろう。その後ろからありったけのミサイルを叩き込む」
ローヤルはスクリーンを叩いた。
「そして、動揺しているところを突っ切り、ジパングの後ろに出る」
ララポートを動かす。
「ジパングもこのルートで来るとは思っていないからすぐに反転も出来まい。そのまま、入り口を通って、オリオンへ出る。」
「しかし、相手はノーザンの誇る皆殺し部隊だぞ」
「ふん、それがどうした。死んでいった奴らの思いを背負っていけば、必ずうまく行くさ」
「わかった。1乗り、ノーザンの皆殺し部隊をやっつけたとなればこの世界のヒーローになれる」
スタッドが真っ先に言った。
「そうよ。私もそれが良いと思う」
「姫」
ウエムラがスウを非難するように見た。
「時間も無いし、これ以上の手がありますか。ウエムラさん」
「オーケー、それで行こう。」
やむ終えずウエムラはうなづいた。
「しかし、ノーザンの皆殺し部隊にこの人数でけんかを売るなんて、命がいくつあっても、足りないような」




