XDAYマイナス10日 レスター伯の追跡
翌朝ローヤルらは小型宇宙船ららぽーとに乗り込み、一路オリオンへの旅に出立した。
レスター伯は自宅で食事を取っていた。
膝が貧乏ゆすりしていた。
おのれローヤルめ。情報局は何をしているのか。まだ、行方はつかめんのか
「お父様、どうされたんですか。」
ユリアが思わず尋ねた。
「いやいや何でもないよ」
レスター伯は首を振った。
「ローヤルの行方はまだ、知れないの?」
「ユリア、この件はお前はもう忘れてくれ。危ない目にあわせて悪かったな」
すまなそうにレスたーは言った。
「いいえ、テロリストを取り締まるのに協力するのは市民の義務よ」
当然のことをしたとユリアは思っていた。
自分の思うとおりに行かないと言って、暴力で方をつけようと言うテロリストをユリアは許せなかった。
それがこのジパングで行われたこともユリアは許せなかった。
それが旧知のローヤルだから、なおさらだった。
やはり、血の不遇観が、ローヤルをテロに走らせたのだろうか。
ノックがして、執事が入ってきた。
「伯爵様、情報局のカム・ズロー課長がいらっしゃいました。何でも急いでいらっしゃるようで。」
「よし、すぐに会おう」
レスターは立ち上がった。
ズローは扉の外で立っていた。
「どうした」
「お食事中申し訳ありません。フレクスに潜伏させている諜報員から連絡で、ローヤルらがオリオンに向かっていると連絡がありましたもので。」
恐縮してズローは言った。
「何、オリオンにか」
思案する顔でレスターは呟いた。
「それとオリオンシステムのエネルギー量が上がっております。」
「キアめ。オリオンシステムに何らかの工作をしていたのか」
「それは判りませんが、不都合なことが起きないとは言い切れません。」
「判った、私が出よう。1軍の特殊独立戦隊を出撃させる。指令のベイト少将に連絡を。国王陛下には私からお話しする。すぐに準備に入ってくれ」
「了解しました。」
ズローは頭を下げて下がった。
レスター伯は居間に戻った。
「お父様、行かれるの」
心配そうにユリアは言った。
「大丈夫、心配は無い。今度こそ、反逆者を一網打尽にして、テロを終結させる。」
レスターはユリアの肩に手をおいた。
「ま、往復20日もかからないだろう。私の凱旋を待っていてくれ」
レスターは全く心配していなかった。
「判りました。無事のお帰りをお待ちしています。」
一方のノーザンの特殊部隊、ブラックベリーは別荘でたむろしていた。
「トム。ジパングから連絡。テロリストどもはオリオンへ向かったそうです。」
オペレーターが報告した。
「よし、こちらも輸送船を借りて、オリオンに行くぞ。」
トムは直ちに指示を出した。




