XDAY マイナス1日 試合
XDAY マイナス1日 試合
試合当日の朝が来た。
仕官大学の森に、100機以上の機動歩兵が集まる。
方式は1対1のトーナメント方式。何故か、今年も、ローヤルは最初の試合で、キリー・レイアムと当たっていた。
昨年は、フレクスの技術を集結したという青のイレブンにまだ、ほとんど習熟できていなくて、ほとんど戦うまもなく、負けてしまった。
が、今年は、結構習熟したはずだった。
ローヤルの愛機、青のイレブンは全長20メートルと、普通の機動歩兵に比べて、少し、大きい。
重さも普通の機の1.5倍あった。
そのくせ、何か武器が余分についているとか、能力が高いとか、言うことは無かった。
エンジンのパワーは十二分にあったのだが、いかんせん、体が重かった。
「さあ、皆さん、本日は仕官大学の恒例のイベント、機動歩兵宇宙一を決める、ミズル杯の時が来ました。」
フリーのアナウンサーの声がテレビに響く。一応今回の試合は、全て、パルミール内には中継される事になっていた。
「今回の優勝は誰なのか、昨年の覇者、キリー・レイアム王子なのか、他の王族の方なのか、それとも無名の新人か。今、試合が始まろうとしています。」
ローヤルは青のイレブンのメインエンジンを起動する。
「早くも優勝候補のキリー王子が出てきました。対戦するは、無名の新人、ローヤル・カワキ、昨年は開始10秒で王子の前に屈しています。今年は何としても、その雪辱がしたいところ。3、2、1ゴー。試合が始まりました。」
ローヤルは青のイレブンのメインエンジンを起動する。
「早くも優勝候補のキリー王子が出てきました。対戦するは、無名の新人、ローヤル・カワキ、昨年は開始10秒で王子の前に屈しています。今年は何としても、その雪辱がしたいところ。3、2、1ゴー。試合が始まりました。」
ローヤルは青のイレブンをゆっくりとキリーのベリアルの方に向ける。
キリーのベリアルが、ローヤルの青のイレブンに向けて、ビームライフルを構える。
ローヤルは盾で光線を受けた。
全てはシミュレーション、光線の光が派手に飛ぶ。しかし、これはキリーのフェイントでキリーはビームを撃つと同時に大きく上空へ飛び上がっていた。
が、ローヤルも、それは見ていた。手榴弾をキリーのベリアルめがけて投げる。
2台の真ん中で閃光弾が光る。
ローヤルは閃光弾が光ると同時に、走り出していた。
キリーは光を避けるため、一気に地上へ降り立つ。
そこへビームサーベルを抜いた青のイレブンが切り込んだ。
キリーは盾で受ける。そして、背からビームサーベルを抜いて、イレブンに切り付ける。
ローヤルは盾で受けた。
そして、キリーは剣と盾を押し込んで、押し返すと、盾を捨てて、剣で切り込む。
ローヤルも、盾を捨てて、剣で受けた。
がちっと言う音と共に、2機は向き合った。
しかし、スピードは遅いがパワーはイレブンの方があった。
キリーのベリアルを押し返す。
「おーっと、キリー王子押されています。バゲージの新製品ベリアル、フレクスの無名機に押されています。」
アナウンサーの声が響いた。
「そんな、馬鹿な。ベリアルが押し返されるなんて」
キリーは慌てた。ローヤルなんて、青二才に押されるわけは無い。
しかし、何度力を入れても、押し返せなかった。
スウは、ローヤルの攻勢に思わず手に汗握る。
周りの女どもはほとんどがキリーの応援だ。「キリー様頑張って」
とか、悲鳴が支配していた。
「そこよ、ローヤル頑張って」
周りの人間にお構い無しに叫ぶ。
ミリアは、思わず、スウのすそを引こうとしたが、スウは全くお構い無しに、ローヤルを応援していた。
「ちっ」
舌打ちすると、場慣れしているキリーはすばやく、後ろに跳び退る。
しかし、そこへ、ローヤルの打ち込みが。
キリーは剣で受ける。
が、キリーは押される。
さすがにキリーは焦った。ここで、こんな青二才にやられるわけにはいかない。
ローヤルは力を入れて押した。
パワーは青のイレブンの方があるようだった。大きさも一回りベリアルより大きい。
その分、動きが鈍かったが、ローヤルの天性の勘で補った。
キリーは最後のあがきにうっちゃりを行う。
後ろ左に下がりながら、押していた剣をいきなり引いた。
ローヤルは、「させるか」
と言いながら、剣を下から上に跳ね上げようとする。
しかし、急に青のイレブンは固まって動かなくなった。
「おい、何で動かない。」
ローヤルはコンソールを叩いたが青のイレブンはびくともしなかった。
そのまま、硬直したまま、キリーのいなくなった前へ倒れる。
そこへ、キリーの剣が振り下ろされた。
「キリー、勝者はキリーです。キリー王子の逆転勝ちです。しかし、無名のローヤル善戦しました。キリー王子ひやひやの勝利です。」
アナウンサーの声を唇をかみながらローヤルは聞いていた。
「えーっ」スウは呆然としていた。「何なのこれは。せっかく勝てるチャンスだったのに・・・」




