9-4.真実
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守衛館を出たアークが目指したのは、4か所の神殿だった。
まず、一番近い北の神殿。ここは特に異常は無かった。
そして2か所目の、東の神殿の扉を開け放つと、目に飛び込んできたのは――
「…イリス!!」
正面の祭壇に覆いかぶさるようにして倒れている、イリスの姿。
アークはすぐに駆け寄り、その身体を抱きかかえた。
「イリス!おい、しっかりしろ!」
抱え起こしたイリスの身体は冷え切っていて、血の気のない唇から弱々しい吐息が漏れる。
すると、イリスが微かに、薄目を開けた。
「…アーク?どうして…」
意識が戻ったことに、束の間胸を撫でおろす。アークはすぐさま、イリスに回復魔法をかけた。
「…ダメだ、俺の回復じゃとても足りない…すぐに医者に診せないと」
「ううん…まだ2か所、神殿の浄化が残ってるの」
そう言って立ち上がろうとするイリスを、アークはさらに強く抱き竦める。
「無理に決まってるだろ!これじゃいつ“魔力欠乏”を起こしてもおかしくない!」
「でも、結界が…」
まだ諦めようとしないイリスに、アークは。
「神殿守護職なら他にもいるだろう。俺がそいつらに話を付ける。頼むから、お前は治療を受けてくれ」
「…うん」
ようやく、腕の中のイリスが力を抜いたので、アークはイリスを背負い、再び守衛館へ走った。




