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8-5.宴
「…でももし、時間が取れたら、夕飯、一緒に食わないか。実はイリスに、教えてもらいたいことがあるんだ」
「私に…?」
「ああ。浄化の力に関することなんだが」
イリスは目をぱちくりさせるが、やがてこくりと頷いた。
「分かった。私で分かることなら教えるね」
「ありがとう。…じゃあ、夜7時に城に集合でどうだ?」
イリスは再び頷くと。
「了解。仕事、頑張って早く終わらせるね!」
「おう」
街に戻っていくアークの背中を見送ってから、イリスも次の神殿へと足を向ける。
(アークと一緒にご飯食べるの、何年振りだろう?)
自然とにやけてしまう口許を慌てて手で覆う。疲れで重くなっていた足取りも、何だか羽が生えたようだった。
(よーし、あと3か所、頑張って浄化しよう!)
イリスは意気込みと共に、速足で神殿へと向かっていった。
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