表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/122

5-3.天手古舞

「これ、さっき天使の子から預かったわ。アークに助けてもらったお礼だって」


「お礼…?」


ピンと来ていない様子のアークを見て、ソフィーはさらに。


「プラチナブロンドの巻き毛に、緑の瞳の女の子よ。見惚れちゃうくらい可愛い子だった」


「…ああ、あの時の」


思い当たることがあったのか、アークは小さく頷いたが、しかしソフィーから差し出された袋を受け取ろうとはせず。


「別にお礼をされるようなことはしてないよ。みんなで適当に分けといてくれないか」


「え…いいんすか?天使様からの贈り物ですよ!?」


カイはぎょっとして目を見開くが、アークは何でもないように微笑むと。


「じゃ、俺は上に報告上げてから飯にするから、みんなはゆっくり食べててくれ」


「おーう」


食堂を後にするアークの背中を、ジルが腕を振って見送った。


「はー…出来る男は、どんな時でもクールなんすねぇ…」


「はは!単にあいつは、仕事しか頭にないだけだろう」


カイとジルは、そう言って食事を再開するが。


「うーん…それだけじゃない気もするけど」


「ん?なんか言ったか?」


椅子に座り直しながら、ソフィーは袋のリボンをほどく。


「何でもない。わ、美味しそうなクッキー!」


アークの言葉に甘えて、クッキーは食後のデザートに3人でいただくことにして、付いていたカードはこっそりポケットにしまい込んだ。


アークの気持ちはどうあれ、これだけは、後できちんと渡してやらなければ。


夕食を終えると、ソフィーは再び、活気で満ちた夜の街へ駆け出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ