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3-10.女神祭

大聖堂へと戻って来たカーシャが一人、祭壇の間で佇んでいると、不意に隣に並ぶ影が。


「カーシャったら、今日はまた何の考え事?ここ、皺が寄ってるわよ」


カーシャが目をやると、そこには自身の額を指さしながら、茶目っ気たっぷりに笑うシスターの姿。


束の間、カーシャは表情を和らげて溜息を吐いた。


「…ハンナ。私だってね、好きで難しい顔してるわけじゃないのよ」


天使界の総本山である大聖堂のシスターを務めるハンナは、実はカーシャと同期の聖天使。花天使時代からの友人同士だ。


ハンナはくすりと微笑んでから。


「それで、何をそんなに考え込んでいたの?話してごらんなさいよ」


「…ううん、そんなに大したことじゃないわ。ただ…最近の若手の聖天使たちが、ちょっと危なっかしくて」


「ああ、新しく神殿守護職に入った子たちかしら?」


カーシャがリタたちの行動をたしなめるのは、今日が初めてではない。守護職に就いて2か月余り。そろそろ、国を守る天使としての、責任感が芽生えてもいい頃なのだが…


「…やっぱり、あの子たちを聖天使に上げるのは、時期尚早だったかしら」


「あら、でも、昇格試験の点数は十分だったでしょう?ちょうど神殿守護職に欠員が出てたから、助かったじゃないの」


「それは、そうなんだけど」


首を傾げるハンナに、言葉を濁すカーシャ。確かに3人とも実力は申し分ないのだが、精神的な幼さは否めなかった。


「女神祭まで、あとひと月を切ったわ。私たち天使が一人一人、自分の役割を全うしなければ――すぐにエネルギーは淀み、12年前のような惨劇が繰り返されてしまうかもしれない」


そう言ってカーシャは、苦々しい表情で瞳を閉じる。



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