遠藤 蓮司
僕の名前は遠藤 蓮司。
至って普通の中学生......とは言えないかな?
僕の家は少し貧しい。
僕が物心つく前に死んだお父さんがかなりの借金をしていたのだ。
そのせいでお母さんはいつも働いていて余裕の無さそうな顔をしている。
基本的に僕は一人だ。
一緒に遊ぶ友達もいなければ遊びに来る親戚もいない。
小さい頃からそんな感じだからもう慣れたけどね。
友達も居たにはいたけど、僕の家の事情を知ったとたんによそよそしくなって離れていくから作ろうとも思わないしね。
そんな僕だが、受験に受かって近所の中学、正上学園というところに入学した。
余り余裕はないはずなのに何で私立中学に入れたのかはよくわからなかったけど。
小学生の時僕は家の事情がクラスに暴露されてしまって苛められていたことがあった。
あのときは結局耐えきったけど、今回はもうこりごりだ。
静かに目立たず一人で過ごしていこう。
まずあの二条宮恵理とか言う子は避けておこう。
新入生代表で金持ちとか関わってはいけない。
神様。もしこれを聞いているのであればどうか、
この三年間は静かに暮らせますように。
そしてあわよくば借金が早く無くなりますように。
願いは届く。
半分は