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二条宮 晴明

 「おはよう恵理。」

 この声は父親の二条宮 晴明(はるあき)。穏やかそうな顔をしている中肉中背の男性だ。


 「おはよう、パパ。」

 自殺する前は言ったことすらなかった言葉。


 そして席に座り、この家で雇われている料理人が作った朝食を食べる。この家では朝食は基本的に和食だ。自殺する前までは母親が何も作ってくれないので自分で作っていたが、比較することすら烏滸がましいほどの味の差。


 そんな食事の味に感動しながら黙々と食べていると

 「恵理、中学校は楽しみか?」

 父が突然話しかけてくる。明日は自殺前も通っていた地元の正上学園という中高一貫校の入学式だ。『恵理』も明後日からそこに通うことになっている。


 「うん」

 「そうか。人生で六年しかない学園生活だ。いろいろあるだろうけど、存分に楽しみなさい。」


 この男は一大財閥のトップではあるが、同時に娘には甘い親でもある。結婚相手とか将来を決めるような選択を強制するような人ではない。


 

 ......まあ他人なんて信じられないし元男だから結婚とか考えるだけで吐き気がしそうだけどね。


 

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