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愛しの自分


 チュンチュン。


 小鳥のさえずる声で私は目を覚ます。

 両腕は彼をしっかりと抱きしめて、彼も私を抱き締め返している。

 かわいい。


 昨日は少し強引にベッドに引きずり込んだけど、受け入れてもらえているようだ。


 やはり女性に対する免疫の無い彼は色仕掛けがてきめんだった。

 昨日も下半身をおっ立てていたし、私を異性として意識している。

 向こうは恥ずか死ぬって感じで悶えていたけど、私は別に何も感じなかった。


 

 見知ったものだったのもあるだろうけど、こういうのは女性の方が落ち着いているのかもしれない。


 

 

 なんとなく愛おしくなり、彼の頭を撫でる。

 いいシャンプーを使い始めたからなのか、艶が良くなった髪をすく。


 「んぅ......」

 そう呻きながら更に抱き付き、私の胸に顔を押し付ける彼。

 かわいい。


 暫し彼の寝姿を眺める。


 「ん......」

 そろそろ起きそうね。


 と思ったら更に私の胸に顔を押し付け、二度寝に入ろうとする彼。


 そろそろ朝御飯だし、起こそうかな。


 「二度寝すると寝坊するよ?」

 そういえばパッと起床する彼。

 寝癖が立っていてかわいい。


 でもまだ顔は私に埋めたまま。


 多分まだ頭が動いていないんだろう。


 少し悪戯がしたくなった私は、彼が起きる手伝いをすることに決めた。


 なんということはない。

 「......それにしても昨日の今日で随分と大胆になったのね。ビックリしちゃった。」


 と言うだけだ。


 「っ!!??」

 それだけでビクリと覚醒する彼。

 とてもかわいい。

 かわいいしか出てこない。

 私の言語野は深刻な機能不全をきたしているようだ。



 そうして私の一日は始まった。


 どんな日よりも幸せで、穏やかな目覚め。


 彼ともっと距離を詰めたい。

 もっと触れ合いたい。

 心を通わせたい。



 だから私は考える。



 双方にとって幸せな道を。



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