百五十八話 まあそうなるよね
久しぶり……だね()
時計を見れば、午前十時過ぎ。
なんだか夢に白撫さんが出てきた気がするなぁと思いながらスマホを見る。
「…………暇だ」
頭が痛くなるリスクがあるので、あんまり勉強はしたくない。最近は色んな人と遊ぶことが増えたから元々少なかった積みゲーも新たに増えず、全て消化しきってある。
「マンガ読むか」
本棚が目に入ったので読書に決めた。僕的にはマンガは読書にギリギリ入らないけどね。
手に取ったのはラブコメディ。ここ最近なんだかラブコメ主人公にシンパシーを感じるのでその行動を参考にしておきたい所存だ。
「ここで抱きしめて…………キス」
一歩間違えば警察沙汰です!
「そしてそのまま告白…………」
訴訟RTAかな?
やっぱりシンパシーなんて感じなかったよ。これは二次元、こっちはリアル。同じように考えちゃいけないね。
「そういや、熱測っとかないと」
体感、風邪をひいていないときと同じくらいの体調な気がする。
「…………お、36.5」
これならもう白撫さんの介抱は無しでも生活できそうだな…………そういえば、今日も来るって言ってたけどどうなんだろ。
そんなふうに思考していたら、隣の部屋から何かが落ちる音が、いや、何かが倒れる音が聞こえた。
「ッ!」
僕はすぐさま立ち上がって隣の部屋へ向かう。
鍵は––––––––かかっていない。
「ごめん、入るよ!」
応答を待たずに扉の向こうへ足を踏み入れると、少し奥、キッチンに倒れている白撫さんの頭が見えた。
「白撫さん!」
僕は急いで駆け寄り、体を揺すりつつ声をかける。
「うぅ…………あれ、良夜くん……? わぁ、良夜くんが三人もいるぅ……!」
そう言う白撫さんが目をこすりながら上体を上げた。
これすっごいまずいわ! 泥酔したおっさんとおんなじ思考だもんね!
「…………え? なんでここにり……一ノ瀬君が!? いやまってちが、あの、まだパジャマなのでその、み、みないで!」
「そんなこと言ってる場合じゃ「はっくしょい!」」
唾でベッタベタです。一部の人からしたらご褒美だねっ! 僕はすぐにふき取りたい派なんだけども!
「ごごごごごめんなさい! その、ちょっと、風邪ひいちゃったみたいではくちゅっ!」
語尾がくしゃみの奇妙なキャラみたいになってるよ。
「一旦落ち着ける?」
「…………はい」
白撫さんはぽけ~っとした表情を浮かべながらも胸を軽くたたいて姿勢を正し、そのあとで立ち上がった。
「わ」
「おっと」
足元がおぼつかないのだろう、彼女は一歩踏み出そうとした途端によろけ僕に寄りかかってきた。病み上がりなので正直きついね!
「だ、大丈夫?」
「は、はい」
う~ん距離が近い!
あばれだす心臓を抑え白撫さんをベッドに座らせる。
「もしかして、移しちゃったかな」
「い、いえ、どれもこれも私の責任ですので、けほ、一ノ瀬君はお気になさらず」
「そんなわけにもいかないよ」
よく教科書に載ってるあれみたいに、咳しても一人なんてのさみしすぎるだろ。実際、僕もそうだったら多分すごく寂しかったろうし。
「しばらくは看病するから。つきっきりってわけにもいかないけど、何かあったら頼って」
「……はい、ありがとうございます」
白撫さんはこくりと小さくうなずき、再度口を開いた。
「では、さっそく」
なんだろ、何をご所望なのかな?
「まずはマスク、つけてもらえますか?」
「そうだねっ!」
まったくその通りでございます! この状況でそれを言えるなんて、白撫さんはあったまいいなあ!
「そのあとは……すこし、顔を見ていたいです」
その言葉に、僕は自分の心臓が飛び跳ねるのを感じた。
「あ、う、ん」
「で、ではこちらをつけていただいて‼」
互いに顔を赤くしながら、押し付けられたマスクをつける。
「そ、そういえば朝ごはんとかって食べた?」
「いえ、食欲があまりなくて……とりあえずでお水を飲もうとしたら世界が傾きました」
確かに僕もこの前はあんまり食欲無かったな。でもこういう時に食べないのって良くない気がする。気が、するだけかもしれないけどね!
「薬飲まなくちゃいけないし何か食べたほうがいいよ」
「……じゃあ」
「じゃあ?」
「一ノ瀬君が何か作ってください」
無理かな、みたいな。 料理するのなんていつぶりになるんだろう、ここに来る前だったかなあ……?
「う、うどんとか、ある?」
茹でるだけで済むんなら失敗なんてほとんどしないし、胃に悪いわけでもないからこれぞ安牌って感じだろう。
「たしか冷蔵庫に二玉くらいあった気が」
じゃ、スマホでカンニングしつつ作りますか!
ここまで読んでいただきありがとうございます。
どうも、村人Bです。
…………いやもう本当に申し訳ない!!!
なんなんですかね前回の更新が21年の4月て! 休みすぎでしょうよ!
ってわけで、待っていてくださった方いらっしゃいましたらありがとうございます、ごめんなさい。
更新するにあたって最新話まで自分で読み返したんですが、だんだん読みやすくなってるなぁなんて思ったり、やっぱり面白いなぁなんてゲラゲラ笑いながら読んだりしてました! 僕ってば天才!
まあそんなこんなありまして、これからまた更新して最後まで行きたいな、なんて思っておりますのでお付き合いいただければと!
ではでは、村人Bでした!
ヾ(・ω・`)バイバイ




