第十二話 精神的ダメージ
皆さん、避難しましたか?身の安全を確保しましたか?終わりましたら、本編をどうぞ。
それから5分ほど経ち、僕は心を落ち着かせてから教室に戻った。
中には、他にも何人か登校してきた人がいる。
「おかえりー」
「うん、ただいま」
僕が座ると、翔太も僕の方を見て座り直した。
「お前も大変だったな」
「え?なにが?」
「もうお前のメンタルがやられることはなさそうだから、安心しろ」
あぁ、そういうことね……って、ちょっとまてえぃ!
「な、なんで知ってんの?」
「さっき、白撫さんから聞いた」
あーはいはいはいなるほどね?
「他の人には?」
「聞かれてないと信じてる」
「ダメじゃねぇか」
僕が間髪入れずに返すと、翔太は、はは、と笑って続けた。
「てか、お前があんなにまじめに勉強するとはなぁ。なにがスイッチ入れたんだ?」
そう聞かれた僕は両肘を机について顔の前で組んだ。
「順を追って話そう」
「おう、頼む」
僕は小さく息を吸って、言った。
「…………あれは、二次元だった」
「すまん全く順を追えてないんだが?」
僕は、視線を白撫さんに移す。その様子を見て、翔太も白撫さんを見た。
「……なるほど、白撫さんの頭ぽんぽんがお前にとっての二次元並みだったと」
僕はその言葉に対して黙って頷く。
「そんなにか。あんなことがあったお前でもそう思ったりすんだな」
あんなこと……は、中学の時にあったトラブルを言ってるんだろうな…………あぁやだ、思い出したくもない。ま、そのおかげで二次元に出会えたわけなんだけどね。
「…………お前、羨ましいな」
少しの沈黙の後、翔太がいきなりそんなことを呟いた。
「え?なにが?」
「とぼけても無駄だぞ?」
ほんとにわかんないんだけど……
「あの白撫さんに頭ぽんぽんされたんだろ?全世界の男性から毎日足の小指をぶつける呪いをかけられてもおかしくない」
あぁ、そういうことか。
「でも、割と軽い呪いだな」
「バカ言え、単純計算で全世界の男性は三十九億人だ。つまり、お前は毎日三十九億回小指をぶつけることになる」
うわ!めちゃくちゃヤバかった!
「それ、小指が一日も持たないよね」
「まあ、理由がなんであれやる気になったんならいいことだな。なんかあったら言えよ?手伝ってやるから」
「うん、ありがとう。で、なんで僕のメンタルはやられないですむの?」
「さっき言っといたから。お前にはオーバーキルだからやめといてくれって」
「感謝、マジ感謝」
ちょっと惜しい気がしなくもないけどね。
「つっても、別の物にしといてやれって言っただけだから、エスカレートする可能性もあるぞ」
「いや、さすがにそれはないでしょ」
「それもそうだな」
それから何やかんや話していると、クラスメイトほぼ全員が揃い、チャイムがなってひなちゃんせんせーが入ってきた。
「はーい挨拶しましょー」
「きりーつれーい」
「「はよーございまーす」」
さて、と…………
今日から、真面目に頑張るかな。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
僕はぽんぽんされても死なないですよ。ぽんぽんしてください。美少女に限ります。あ、綺麗なお姉さんでもよきです。皆さんはどうですか?