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百十二話 話し合い

「で」

「うん」

「なんでこのクソ暑いときにクソ狭い部屋に六人集まってんだよ」

「こっちが聞きたいよね」


 八月上旬。つまり、もうすぐで文化祭準備が始まるのだ。


「あと小鳥遊さんは僕から離れてもらえると嬉しいな」

「え、やだよ」

「狭いんだから我慢してくれ一ノ瀬」


 あれ?春原君てどちらかというと僕の味方じゃないの?寝返ったの?


 ちなみに、お姉さんは長期休暇中とのことで、それが終わるまではこっちにいるらしい。もしかしたら文化祭に来るかもって。


「というか、それはどうでもいいだろう。早く話し合いを始めよう」

「うんそうなんだけど暑すぎてそれどころじゃないよね」

「脱げば?」

「やだよ!?」

「なら我慢」


 おかしくないっ!?


「…………じゃ、始めるが……なんだっけ、うちはとりあえず喫茶ってことにしただけだったよな」

「どこまで決まってるのか僕は何も知らないけどそれはそれでクソだよね」

「お前がいうな」

「ごめんて」

「ねーりょーくんあついー」

「なら離れようか」

「やだ」

「なんなのもう!?」

「…………チッ」

「ねえ今相模川さんの方から舌打ちが聞こえた気がするんだけど気のせいかな?」

「うるさいこんなときにいちゃつきやがって」

「僕悪くないのに……」


 なんでこうなってんの?全部の原因が僕なの?


「で、だ」


 呆れた表情で、翔太が話題を戻す。


「どうする?普通の喫茶にするか?それとも頭のネジ外した感じか?」

「おかしい『すこし趣向を凝らす』がない」


 翔太曰く、『やるなら極端に』だそうだ。そういうことじゃないんだよね。


「じゃあメイド喫茶にしよー!」

「あー、あり!」


 小鳥遊さんと相模川さんがそんなことを言う。


「え、ダメでしょ」

「「なんで?」」

「まあ、ダメな理由はないわな」


 そうなの?風紀がどうのこうのっていうのはないの?


「いや、うち頭いいし基本ゆるっゆるだぞ?あんま見ないけどすこし髪染めてるやつとかいるし」


 知らなかった……


「ま、候補の一つとして、な」


 それから出た案は、普通の喫茶店、知る人ぞ知ってそうな喫茶、おしゃれな喫茶店など。

 さて、ここで気がついて欲しい。


「なんで喫茶店縛りしてんの?前に出した企画書は第一案だし聞くにはうちの企画書ほぼ白紙なんだよね?ならもっと別のあるんじゃない?」

「それがな、クラスの奴らが喫茶がいいって」

「まあ多数決だからな」


 春原君がやらしい笑みを浮かべている。この人なんか企んでるよ。

 そこで、さっきから全く声を発していない白撫さんに目を向ける。


「(執事喫茶…………!)」


 小声でよくわからんこと呟いてた。

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