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桜吹雪が吹く頃に  作者: 赤熊火色
8/16

ようやく来た朝

 学校に到着すると、案の定教師に呼び出された。そりゃそうだ。入学式で遅刻して、また遅刻したのだから。


「怒られたね」

「お前にも責任があるからな」


 当然、賀川も呼び出された。現在、こっぴどく叱られ、教室に戻る最中である。

 教室行ったらまたみんなから視線を感じるだろうなぁ。今度はヤバめの。と、思いながら教室のドアを開ける。...が、


「あれ?」


 鍵がかかっていた。そして思い出す。今日1時限目移動教室だったという事を。





「よ!遅刻常習犯!」

「俺まだそんなに遅刻してないんだが」


 2時限目の休み時間、俺は上風に絡まれていた。

 あの後急いで1時限目の教室に行ったが、着いたと同時にチャイムが鳴ってしまった。当然周りの視線が痛かったが。

 まぁ、気にしてもしょうがないか。


「真くんって遅刻常習犯なの?」


 と、賀川がやってきた。上風が喜んだのがわかった。


「いやだからそこまで遅刻してないっての」

「ふ〜ん。ま、いいけどね」


 と、今朝のペースで賀川と会話をする。と、上風が


「...お前らってそんな仲良く話してたっけ?」

「...ん?」


 よくよく考えてみればそうだ。賀川(こいつ)が来た時は、訳の分からんことを言っているやつだと思ってたが、昨日今日と、何か普通の友達のように会話しているようになっている。

 というか、もうこいつの事知らないフリすんのも疲れてきたっていうのもあるんだが。


「...仲良く見える?私と真くん」


 と、賀川が口を開いた。ちょっと嬉しそうな声で。


「え、あ...、うん....」


 と、ちょっとしょんぼりしているように見える上風。ドンマイ。

 と、なんだかようやく時間が進んだように感じた今日この頃だった。

 ...しかし気になるのは、なんで俺は最初、賀川の存在を忘れてたんだ?

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