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雀の涙

作者: 音澤 煙管





明るい陽射しと

何処か何時もとは違う所へ

誘われる様な風が吹く、

普段より遠くを見たくなる

見慣れた景色に変わって居る。


草木は彩り香り、

役目を終えて地に散りばめている頃の事…


普段と同じ生活、

普段通りの仕事、

通い慣れたその路に異変があった。


道端に鳩らしい死骸、

仰向けで息をひきとった後。


通りすがりの数秒だった…


亡くなった鳩は何処から来たのか?

何で此処を死に場所にしたのか?

いつ亡くなったのか?

死因は車との衝突かな?

亡くなる時は苦しくなかったのか?

この事を親や兄弟は知って居るのか?

無事にあの世へ逝ったかな?


僅か数秒で、そう思わせたのは

死骸の隣で右往左往して

落ち着かない様子の雀だった。


一瞬、話しかけている様だった。

雀は、ぼくが車で通ると立ち去った…

飛び立つ時に光るものを一つ落として。


同じ仲間への涙だったのだろうと、

ぼくは感じて通り過ぎた。


今週末、時間が空いたら

鳩の死骸の場所へ細やかな

花でも手向けてあげようと思い、

空を見上げもう見えない仲間思いの雀へ

心で約束した…




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