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戦場で私は恨もう  作者: 球磨川 享楽
こうして私は死んだ
1/3

神は悪魔と何が違うのか



私はいつものように仕事を定期で終わらせ、帰宅していた。帰宅途中にあるコンビニで弁当を買い、交差点で信号が変わるのを待っていた。

「お前のせいで」


その言葉とともに私の身体は道路に突き飛ばされた。

突き飛ばした人物を見るとこの前退職した上司が鬼のような形相でこちらを睨んでいた、と同時に理解した。これは逆恨みによるものであることに。

何故ならば彼の退職理由は部下による、セクハラとパワハラ、会社の金を不当な理由で使ったことなどなど様々なことを上に告発によってである。

その部下とは無論、私だった。

なぜそのようなことをしたかは、お分かりのように彼が社会に不適切な行動をしていたからであると同時に、私にとって邪魔でしかなかったからである。

自分より仕事ができず剰え汚職に走るなど、常識と理性ある人間のすることではないし、彼を告発したからといって支障が何もなく寧ろ仕事を減らすことにつながるからだ。


これによって私はようやく昇級できたし、パワハラやセクハラを受けていた人達にも感謝された。中には陰口を言うものもいたらしいが、私には関係がないし仕事面から見ても言っていた者達よりはできている方だろう。

エリートと言うほどではない私だが、順調に出世していった方だろう。同僚とはそれなりに親しくやっていたし、部下にも慕われて上司にも頼りにされていた。


だからこそ理解しかねた。逆恨みして何になると言うのか、逆に自分の首を絞めることになると気がつかないのかと。


おそらく測っていたのだろうが、トラックが私を跳ね視界が飛びんだ少し後に身体に激しい激痛が走り耳もキーンという音が脳まで響いた。

体は見えないが指一本動く気配がないことからかなりの重症なのはなぜか冷静な思考から予測できた。


気がつけば、


「きみは1つの選択が与えられている」


「どちら様でしょうか?」


私の質問を無視し、高圧的な男は可笑しなことを口にした。


「戦争をしてボクを楽しませんことだ」



なんなんだ、こいつは。

あって早々に、楽しませろだと?戦争で?

まるで小説など、デスゲームをさせる神か悪魔の様ではないか。


「ならその選択以外を」


「それ以外だと、人の尊厳を失うことになるぞ?」


男はこちらを嘲笑うかのように選択肢がないことを告げていた。

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