説話28 悪役令嬢は断罪される
――お知らせ――
この説話には残虐な描写があります。お読みにならなくても物語の進行に影響はありません。
次話からでもストーリーは繋がりますのでご安心ください。
ありがとうございます。
イザベラはサッと薄暗い森の周りを見た。彼女は気が付く、森の中で数多くの男たちが彼女を取り囲んでいる。しかも誰もがライバーン伯爵の次男である、ザイゼス男爵のような粗暴で下品な大男ばかりだ。
「あ、あんたたち。こんなところでなにをしていますの!」
「なにかって? そりゃ罪人を追いかけていたのさ、メリカルス元伯爵令嬢のイザベラさんよ。ケケケ」
ザイゼスはニヤついた顔でイザベラを見つめる。
「そこをどきなさいよ。ワタクシは帝国の姉上様の所まで行かなくちゃいけませんわ、あんたなんかと話している場合じゃないですわ」
「……」
男たちはイザベラの言葉を聞いても、誰一人として動こうとしない。その中で馬丁だけはザイゼスに近付いてから手を出している。
「お坊ちゃん、お楽しみの所でもうしわけないができれば約束のもんを頂きたいなあ」
「約束? ああ、約束ね。わかった、向こうのやつからもらってこい」
ザイゼスは適当に右手を上げて、後方に控えている男たちの場所へ指をさした。
「へえ、ありがとうございます」
馬丁が走り出そうかという時に、どこからか矢が飛んできて、それが馬丁の額に突き刺した。
馬丁の男はそのまま倒れて絶命する。
「ひっ!」
その光景を見たイザベラは小さな悲鳴を上げてから両手で顔を覆った。
「バカが、メリカルス元伯爵の許にいた者は一人として生かしておくと思ったか」
ザイゼスの顔に残忍そうな表情を浮かべてからイザベラのほうに向きなおる。
「さあて、イザベラちゃん。楽しいお愉しみの時間と行こうか? ケケケケ」
「ひっ!」
「てめえはよ、俺様からの婚約申し入れを断ってよ、汚い手を散々使って王子の婚約者までになりおおせたってわけだ。それが一家罪人断定、婚約破棄の果てに逃避行、落ちるとこまで落ちたよな。ケケケケ」
「あ、あんたあ」
「まあいい。悪行を重ねた伯爵令嬢らしい最期を楽しませてもらうよ、ここにいる全員でな。お前も死ぬ前におれがいい思いをさせてやるからな。俺様って、本当に優しいよな」
「ち、近寄らないでっ!」
イザベラの絶叫に男たちは耳を傾けることはない。後ろへ下がろうとするイザベラを、数人の男が彼女を押し倒してからそのまま着ている服を破り出した。
「いやーーっ! 助けて、お父様! 助けて、お母様! 助けて、兄上様!」
イザベラの救いを求める声に、ザイゼスはなにかを思い出したように両手を叩いた。
「そうかそうか、ご家族とお会いしたいってわけね。おいっ! お連れさし上げろ、お嬢様は家族とのご対面を待ちわびてるとよ」
ザイゼスの指令に三人の男が大きな包みからなにかを取り出した。
イザベラはそれに目を向けると、ここまで一番の大きな声で悲鳴を上げてしまう。
「いやーーっ!」
それは目をくりぬかれて、舌を切り落とされたイザベラの両親と兄の首だった。どれもが惨たらしい暴行をうけたのか、まともな形をしていない。
「勇者の罪人は首実検だけでいいからな、首以下は捨てるんだよ。お前の母上はちょっと年をとっていたがそこそこよかったぜ。さて、お次はおまえの味を試させてもらうとしようか。ケケケケ」
ザイゼスはイザベラに向かって、捨てセルフを言い終えると自分のズボンを脱ぎすてて、剥き出しになった下半身は一物はすでにいきり立っていた。
「いやっ! だれか助けてっ!」
抵抗するイザベラを数人の男は力づくで地面に押さえつけてから、むりやりその股を開かせる。
「助けてっ! だれか助けてっ!」
裸となっているイザベラの大きな胸と白い素肌に、ここにいる全員が興奮していた。
とりわけザイゼスのほうは、夢にまで見ていたイザベラご令嬢とヤれることに、これまでの人生で一番の性的高ぶりを感じて、そのまま裸のイザベラに圧しかかる。
お疲れさまでした。




