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第五話『アプレイザルとコントラクト:価値の魔法と命の取引』

「よし気持ちを切り替えて! 行くか!」


 朝から俺は森に来た。


「さて、とりあえず歩きながら、新たに手に入れた技能を試そう」


 そばにある茂みから葉っぱをちぎり技能を試す。


「アプレイザル」


『メレノの木の葉』


 基本価値 1


 貨幣価値 1円


「おお、でた!」


 このものを調べるアプレイザルの技能は昨日帰って探したものだった。 価値を計れるため、契約コントラクトの使用と物の売却に使えるかと手に入れた。 3000万円ほどかかり、手持ちのお金はほぼ底をついた。


「これで事前に調べれば契約コントラクトでの即死は避けられるな。 それに価値がわかることで物を売るにも役に立つ。 手持ちのお金が尽きたのは痛いが、先行投資と思おう」


(まずは俺の肉体の価値を調べないと......)


「アプレイザル」


「えっと、俺の生命力は10万か。 皮膚とかじゃなくて、どうやら肉体の価値は生命力換算か。 剣で試すか」


 手持ちの剣で試すと、剣の基本価値は10000。 剣の刃が皮膚のようになる。 代わりに腕の皮膚が剣のようになった。


(......腕が刃物になった。 どうやら接合部は切れたりしないようだ。 剣の刃分だけ変換された)


 それからいくつか試してわかったことは、基本価値1と生命力1が同価値、変換は範囲を決められる。 そして持続時間は5分程度ということだった。


「これだけわかれば、なんとかなるかな......」


 その日、宿に帰り次の日に備えた。



「ここが依頼の街道か」


 依頼は街道沿いにでるモンスターの駆除だった。


「数は最低5体、倒せば倒すだけ報酬がでる。 期限は一週間」


 街道沿いを歩きながら剣を握る。


 その時、大きなものが林からでてくる。 それは前に見た大きな歯の長いネズミだった。


「あれはブレードマウス!!」


「ガァッ!!」


 ブレードマウスはこちらを見つけると、すぐ襲ってくる。 


「うわっ!」


 びっくりして剣を振るうと牙で防がれた。 その衝撃で腕がしびれる。


(重い!! 押しきられる! しかたない使うしかない!)


契約コントラクト!! 【腕刃】《アームブレイド》」


 俺は剣を引く瞬間、腕を剣へと変えると、すぐにマウスの眉間を殴り付ける。


「ギャゥッ......」


 腕がマウスの頭を切り裂く。 マウスはその巨体を地面に倒した。


「はぁ、はぁ、なんとか倒したな...... ただ生命力も消費した一度帰ろう」


 ブレイドマウスを100万で売った俺は宿に戻った。


「やはり、剣術や武術を学んだことがないから、いくら腕を武器化しても、恐怖心や痛みでうまく扱えないな......」


(実は昨日の夜、考えていたことがあったが、よし、あれを試すか......)


 そう思いオールバンクを見た。 


「よし、これだ!」


 俺は次の日に備える。


 次の日、再び街道に向かう。 すると今度は鋭い一本の角のはえた狼が、3体現れる。


「これが一角ウルフか」


 狼は連携を取り、その角と牙、爪で俺を襲う。 

 

「3体はきついけど、これならなんとか......」


 俺は傷を負いながらも致命傷はさけ、3体とも切り捨てた。


「よしやれる!」


 そのあとも次々と現れるモンスターを一週間狩り続けた。



「すごいですね! 25体、新記録です!」


 バティアさんが驚きながら言う。


「おい、あいつモンスター25体倒したってよ!」


「それも一週間足らずでしょ! どんな人間なの!」


「ああ、いきなりCランクになった新星らしいな」


 周囲から驚きと感心の声が聞こえる。


(ふふふっ、俺には秘策がある。 これなら俺でも戦える。 俺には恐怖心も痛みもないからな)

 

 そう俺は、痛みと恐怖心を売り払っていた。 


(しかも両方とも1000万で売れた。 これで報酬3億、これは10兆も夢じゃないんじゃないか)


 宿へ帰りつく。 食事をとりベッドに入ろうとした。


「よし! 新しい技能を...... あれ?」


 なんか体がおかしい力が入らず、起きているのに体が倒れた。


「なんだ...... これは」


 次の日、なんとか動くようになった体を引きずりながら、医者へと向かった。


「これは...... 体中、ボロボロじゃないか! なぜここまでほうっておいた!」

 

 医者から怒られた。 どうやら痛覚を削ったため、受けたダメージがわからず、体が瀕死の状態になっていたらしかった。


(そんなにひどいとは思わなかった。 そうか! 恐怖心を取り除いたから、それで重大に考えなかったのか。 やはり感情や痛みは必要な能力だったのか......)


「ぐあああああっ!! 痛い!! 怖い!!」


 俺は宿に帰ると、感情や痛覚を2億かけて買い戻すしかなくなった。 そのあと、痛みと恐怖で一週間動けなくなった。



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