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第二話『異世界ゴミ拾いで1000万!?翻訳スキル獲得の代償』

「嘘だろ!? あんな生き物、カバ...... いや、違うあの顔と長い歯ネズミだった。 あれが、ブレイドマウスかよ!」


(ヤバイ、あんなの噛まれたら、歯が体を貫通する...... はやく逃げよう)


 俺は後ろに下がりながらゆっくりと森を抜け出した。



「はぁ、なんとか逃げられた...... でもこれからどうする? 森のゴミ拾いはできないぞ......」


(今の手持ちでなんとかできないかな)


「オールバンク」


 オールバンクのウィンドウを開けてみる。


「100万...... この世界のお金に変えて、ダメだ...... 言葉が通じないし、一応この世界の通貨を調べておくか」  


 換金、表示には10万で白金貨1枚、1万で銀貨、1000円で黒銀貨、100円で白銅貨、10円で黒銅貨、1円で緑銅貨とある。


「うーん、ここの通貨に変えても話ができないと宿も泊まれないな。 オールバンクで食べ物や寝袋は手に入るが、ただ外だとあのバケモノに襲われるかも...... なんとか話さずに宿をとれないかな、あっ」


 その時、ウィンドウのあるものが目に入った。



 俺は宿に向かうと、周囲の客がいくら払うか見ていた。


(黒銀貨3枚と白銅貨5枚、3500円か...... あとは)


 俺はカウンターに行き、何事か話しかけてくる宿屋の主人に包帯を巻いた首と手を見せ、宿代をカウンターに置いた。


 すると同情するような顔をした主人は、奥へと案内してくれた。


(よし、包帯を巻けば、怪我だと思ってくれる。 文字も書かず声も出さずにすむ)


 なんとか宿へ泊まることができた。


「ふぅ...... 包帯と宿代で5000円はなくなったが、まあいい。 あと900万なんとか手に入れないと」


 ベッドに横になりながらどうするか思案し眠りについた。



(よかった! まさか朝食つきとはついてた! さてあの化物を避けつつ、なんとかお金を稼がないと......)


 朝、宿の朝食を済ませた俺は町を見回る。 やはり科学文明ではないらしく、生活は中世の田舎といった暮らしだった。


(ただ、電力などはないようだけど、その割には清潔だし、宿に風呂もあった。 食べ物も温かい。 何か他のエネルギーや機械などがあるのか)


 その時、町の外れで多くの積まれた木材や壊れた家具などを壊しているところが視界に入った。


(ゴミかな...... あの人たちは解体業者か...... これは!!)


 早速そこにいた作業員に身振り手振りで説明するが、理解されないのか首をふられる。


(仕方ない......)


 俺は手持ちのお金を作業員たちに渡す。 驚いた作業員たちはどうやら理解したようで、金を受け取りうなずくと、その場から去った。


「よし!」

 

 俺は早速ウィンドウを開け片っ端からゴミを売る。


「おっ! この木材【ロイターウッド】1万で売れる! これも【ラーンウッド】5万!!」


 ゴミは次々高額な値段がつく。 


「これはゴミ掃除でお金が稼げるぞ! ん?」


 その時、一つの折れた剣を見つけた。


「ここでは剣なんて使うのか。 あの化物に対抗するためか...... なんだこの剣、紙のように軽い...... いや金属だよな。 これは【魔法剣】1000円!? 魔法剣ってなんだ!? それに安すぎだろ!」


 その後も鎧や盾、弓や槍などもゴミの中から出てきた。 それらは全て魔法とついており、安かった。


「なんだ魔法って...... この世界に魔法があるってことか」


 ウィンドウの技能一覧を調べると魔法という項目があった。


「やはり、あるのかもな...... ただ高すぎて買えない」


 取りあえず俺は全てのゴミを売り払った。 


「おお! 1000万超えた!! よし! すぐ翻訳を手に入れるぞ!」


 そしてオールバンクから翻訳のスキルを手に入れた。


「変わったのか...... 変化がないけど」


「なんだ!? ゴミはどこにいった!」


 そう話ながら後ろから作業員たちが戻ってきた。


(よし! 言葉がわかる!)


「おまえさん、やはり魔法を使えるのか」


「あ、ああ、まあ......」


(やはりこの世界には魔法があるのか......)


「あれ!? 声が、会話できるのか?」


「かなり怪我もよくなってきたから、魔法でね」


「そうか、多分モンスターと戦ったんだろう。 そんな若さで無茶をするな」


 納得してくれたようだ。


(も、モンスター!? まさか、昨日の化物ネズミがモンスターなのか!)


「まあね。 ただゴミ掃除はもうないの」


「ああ、あれはここ三ヶ月の全てのゴミだ。 壊して他の魔法使いに処分してもらうつもりだったが、助かったよ」


「いや......」


(そうか、この町にはもうゴミはないのか。 取りあえず帰るためのお金を稼がないと......)

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