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EP.6

こんなに憂鬱な下校は初めてかもしれない。可愛い女の子(機械)のことをバッサリとフったオタクは世界広しといえど俺くらいだろう。


美少女・白髪・俺にゾッコンLOVE・機巧少女


泣きたい、今から戻っても間に合うかなぁ…

悩んでいてもしょうがない、とりあえず回るか!回レ回レ回レ回レ…


回ったおかげか結論はすぐに出る。

いや、これでいいんだ!!男秀吉は幼馴染(彼氏がいるよ☆)への初恋の気持ちを選んだんだ。



しかし、彼女が放った“あの言葉”と“彼女の態度”

それと朝の“あの光景”

やっぱりそういことになるのだろうか…?


さすがの俺でも思ってしまう。

あの娘、俺のこと好きなんじゃね⁉︎


思春期の男子なら1度は経験がありそうだよね、これ。。。

ちょっと話しかけられただけでここまで考えが飛んでしまう男子ってすごい!!



そんな“自称”ぼっち限定全国競歩大会高校生の部日本代表は自宅と言う名のゴールを目指して足を動かす。



あれ…?この言い回し前もした気がするなぁ…?


それでも感じた少しの違和感で歩幅が狭くなってしまうほど俺の足運びの技術は低くはなかった。



数時間ぶりに我が家に到着。家の中は俺1人、母親はまだ会社、妹は部活だろう。

ネクタイを取りブレザーを脱ぐとリビングのソファーに倒れこむ。極楽浄土はこんなところにあったのか、、


帰宅部活動記録:

今日は疲れたので、家に帰ってソファーの上で寝てしまいました。終わり、、




痛いっ、痛いたいたいたい!!



極楽浄土での心地よい何不自由のない生活から下界に引き戻される。

おでこの痛みに思わず体を起こして目の前の時計を見ると短い針が8の数字を指していた。


『お兄ちゃんの寝顔って本当に面白いね!ウケる』


遠回しの寝顔ブサイク発言をして後ろに立っていたのは美晴ちゃん。俺が中学の頃に来ていたジャージ姿で口元を押さえて笑っている。妹のデコピン目覚ましに怒りの声を上げようとしたが俺は口元を押さえている手に目がいってしまう。


あ…あれは萌え袖⁉︎

女の子の細い指先とダサめなジャージの袖のなんともいえないギャップ…可愛ゆす…


しょうがない、俺の眠りを妨げたデコピンは許してやるか!

可愛いは正義だからな!!


『ご飯できてるからね〜』


『はいよ。』


テーブルの上には美味しそうな夕食が、、


『お母さん、帰り遅くなるってー』



会社勤めは大変なんだな、

俺もあと何年かでそうなるのか、、、社畜の安寧は虚偽の繁栄って誰かが歌ってたっけ。


『いただきます。』


2人だけの夕食、妹は学校のことを楽しそうに話す。

話の中身は友達のことや部活動のことなどバラエティに富んでいる。兄貴を邪険に扱わないで楽しそうに話しかけてくる妹の優しさに箸が進む。美味しいの美は"美しい兄弟愛”のうつくしいの美だね!


美を使いすぎて美美っとしてた俺の箸は進む。


『それでさー!亜美ちゃんのお姉ちゃんって彼氏の種なんちゃらって人の話ばっかするんだってーー。』



妹にばかり話をさせるのは兄としては落第点だろう、美晴がオレンジジュースを飲むため話を中断した今がチャンスか…


『あぁーそうだ。俺今日告白された。』



ブハッッッ!!!!!



あれれぇぇ〜?

おかしぃぞぉ〜?どうして美晴が飲んでたオレンジジュースが俺の顔にぃ〜?


真実は…いつも1つ!!!!


真実は美晴が吹き出したら目の前にいた俺にかかっただけだね!


『お、お兄ちゃんのいつものつまらないジョークにしては面白かったよ!で、でも妹に変な冗談を言うのは感心しないね!』


ごほっごほっごほっと、

咳込みながら早口でまくしたてる。


『いやいや、本当本当。』


『えっ…?』


『マジだって、体育館の裏で告白されちゃったよ』



さっきまで楽しそうに話していた姿はどこ吹く風、口をパクパクさせてせっかくの美貌を台無しにしている女の子は恐る恐る聞いてくる。


『あ、相手は?やっぱり燈さん?』


『なんで燈が出てくるんだよ…今日転校してきた女の子だよ。』


『よ、良かったぁ…って!良くない!!』


返事は…?、と深刻な顔をしている妹にドヤ顔で告げる。


『断ったよ』


『そ、そうなんだ……ち、ちなみになんで断ったの?』



相手が機械だとか、燈が好きだからとかそこまではっきり言うことはさすがに無理だな、、、


『俺には美晴ちゃんがいるからな!可愛い妹がいるだけで俺は十分だ!』



ヒデヨシジョークを言い終わって前を見ると、俺を見つめる妹の顔はさっきのものとは少し変わっている。


妹ちゃんは黙って俺を見つめているが、その顔は真っ赤に染まり熟した林檎のよう。めちゃくちゃ怒っていらっしゃる…




高らかに声を上げた反動か、静寂が訪れる。沈黙を破るのは空気に耐えられなくなった男の方。



『っていうヒデヨシジョーク!!本当は知り合ったばかりでよくわからない娘だったからだよ!!』


またもや訪れる沈黙。


沈黙さん、さっきから富永家に訪れすぎじゃないですか?ピンポンダッシュは立派な犯罪ですよ?


しかし、今度の沈黙を破ったのは女の子の方。



『…バカっ!!お兄ちゃんの…バカバカバカ!!』


ちょっとモテたからって調子のんな!、と続けると食べ終わった食器を片付け2階へ走って行ってしまう。


やっぱ怒ってた…めっちゃ怒ってた…顔赤かったもんな、後でお詫びにアイスでも差し入れしよう。


それにしても、あんなに怒らなくてもいいじゃん!つまらないジョークって自分で言ってたじゃん!!

あれ?でもつまらないからこそ怒ったのか?


身の潔白を証明しようとしたら、自分が犯人だったと証明してしまうとは、、、


だいたい面白いジョークを言えることができてたら、クラスで1人ぼっちの今の現状はないはずだ。


学校でだけでなく家でも1人になってしまった俺はテーブルの上の残っていた味噌汁を啜ると食器を流し台へ。2人ぶんの食器を洗い終わるとイスに腰掛けることなく着替えを持って風呂場へ向かう。



今回のサービスカットはここだぁ!!


秀吉君のシャワーシーンである。誰も得しない誰も幸せにしない高校2年生のオタクな姿が鏡に映る。謎の光は俺の極部を照らしていない。隠す価値なんてなかったか…


長い1日の汗と1年分の疲れを洗い流した後、湯船へ入る。

ふにゃ〜

最高だぜ!!!!!



サービスシーン終了!次回をお楽しみに!!!



お風呂から出た後、妹の部屋にアイスを届けると自室に戻りそのままベッドにダイブ。


帰ってきてから寝ていたにも関わらず再び襲ってくる睡魔に勝てず意識が遠のいてくる。



そんな時そっとドアが開き、


帰宅部のくせに何でそんなに寝るほど疲れててるんだか…


と言う美晴の声が聞こえたような気が…


いや、寝ぼけて夢と現実の狭間で聞こえた虚言だろう、うん、そう信じたい…、


帰宅部だっていろいろ忙しいんだぞ!

帰宅部=暇人っていうのは偏見だ!

全国の帰宅部の皆様に謝れ!!



結局、怒りの声を上げることは出来ず反論できなかった俺は睡魔に負け意識を失ってしまうのだった。









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