修行3
「クソジジィ、とっととくたばりやがれ!」
「ふぉっふぉっふぉっ、出会った頃より口が悪くなっとるぞ」
剣を振り下ろす。しかし、瞬間移動で消えた師匠に背中を2度3度と蹴られる。
剣を振りかぶり背後の師匠を斬り付ける。斬った師匠に手応えを一切感じず、背後から再び背中を蹴られ、地面に顔面から倒れた。
「うがぁぁぁぁぁ!!」
立ち上がると、すぐさま剣を右手に構成し、師匠に斬り付ける。しかし、それは残像だった。
再び訪れる衝撃に左手に剣を構成し、師匠の蹴りを防ぐ。
「は、何度も同じ手を喰らうかよ!」
師匠の蹴りを初めて防げたことに喜び、師匠に向かって叫んだ。
「足下がお留守じゃよ」
視界がぶれる。どうやら足を払われ、体が地面に倒れてしまったようだ。そのため、現在は空を眺める形になっている。
そこに止めをさす形で迫る師匠の銀色の拳が眼前の所で停止する。その距離役5cm。
「まだまだじゃのぉ、小僧は油断しすぎじゃて」
にっこりと笑う師匠の顔が憎たらしい。
「畜生!、今度は行けると思ったのに」
地面を叩き付けた拳が地面を抉る。生じた衝撃に舞い散る灰。少しだけ距離をとった師匠の動きを見逃すはずがなく、ワガママな子供のように手足をばたつかせて灰を巻き上げた。
「げほ、ごほ、これ、年寄りをいじめるでない」
灰を吸い込み咳き込む師匠の姿に悪びれもせず周りの灰を巻き上げる。
「ふはははは、これは日頃の仕返しよ!」
その後すぐに瞬間移動で消えた師匠にお腹を踏まれ、鏡は悶絶するのだった。
師匠と修行を重ねるごとに、主人公の言葉遣いが悪くなる。まぁ、背中を蹴られたら誰だってキレマスヨネ?そういう作者も高校のとき後輩(不良)にオタクだ何だとバカにされ、あげくに体育館裏(チャリ置場)で帰宅しようとチャリ鍵外す所でドロップキックされて近くにあったチャリンコを投げつけるという懐かしい思い出がありますからね。(体験談)