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校長

遅くなって、すみませんでした!!

陽色高校1年生、波瀬河(はぜがわ) 茉希穂(まきほ)。私は、放課後廊下を歩いていた。たった一人で歩いていた。いつものことだ。別に友達がいないわけではない。でも、下校時はいつも一人なのである。

何故なら、皆F組の教室に行くからだ。その目的は、言うまでもなくイジメだ。


私は虫が嫌いだ。

犬猫の糞に寄ってたかる、ハエはとても汚くて、気持ち悪い。


そしてそれは、放課後皆がF組の教室に寄ってたかる姿と、よく似ている。

だから私は、友達はいるけれど、ハエのようにはなりたくなかったから、一人で帰っているのだ。

すると、F組の教室の方から女の子の悲鳴に似た叫び声が聞こえてきた。いつもならば、そのハエ達の、罵ったり罵倒したりする声しか聞こえないのに。


私は思わず振り返った。すると、振り返るのとほぼ同時に、何かが通り過ぎた。


その何かは、酷く顔を汚していた。おそらく、泣いていたのだと思う。また、スーツを着ていたから先生だろう。さらに、このタイミング。何か…は、F組の新しい担任の宮崎先生だったのだと思う。いったい、何があったのか。

まぁ、それも私には関係のないことだとおもって、体を元の方向に戻し、玄関に向かった。すると、前から誰かが、向かってくるのが見えた。私は挨拶をしようと、軽くお辞儀をした時だった。


「久しぶりだね、茉希穂。」


と声がした。その声は、聞き覚えのあるものだった。今度は、慎重に振り返った。その先には、一人の黒いコートを着た男を先頭に、スーツ姿の女や男数名が歩いていた。私は息を飲んだ。その先頭の、やや低めな声に、私のことを茉希穂と呼ぶ馴れ馴れしさ。誰かを連れて歩く、偉そうな態度。

「…父さん?」


そう。こいつは父さんだ。


「おいおい、茉希穂。学校では、先生と呼べと言っているだろう。校長先生、と。」

そして、海藤校長じゃない。

真の校長、

波瀬河(はぜがわ) (つとむ)だ。


大冒険続きで緊張しますが、大丈夫でしょうか?新しいキャラ、茉希穂の目線の話でしたっ!

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