前へ目次 次へ 17/32 (三)-3 数馬がそれを鞘から抜ききる前に、右内の構えた刀が水平に数馬を襲った。 三分の四程まで抜いた山刀が音を立ててその剣撃を防いだ。 右内の力は相当なものだった。数馬はその剣撃の直後、山刀を抜きながら後ろに数歩退いた。 右内の持つ刀は長い。それに対し、数馬の山刀は右内のそれの半分ほどしかなかった。戦おうと思えば戦える。数馬の腕力であれば右内にも負けはしないと数馬は考えたが、刀の長さで負けており、やや不利だとも思った。 (続く)