一章 冒険者になるまでその1 散々な初日
目を開けると
「よし転生されてきたな」
体はハーフエルフのものになっている、体格は細いけど結構筋肉もついてるし、確認できないけど顔も変わってるんだろうな美形に、ふふふ・・・
装備はファンタジーの旅人の服みたいな感じで剣が腰にさしてある。手には指輪が二つ見た目ボロボロだけどこれがチートアイテムだとは気づくまい、もうひとつ腰に袋があるけど中には金貨と銀貨が入っていた指輪の効果で大体の金銭価値が解る、金貨一枚5万円くらいで大銀貨一枚が1万円くらいか、お金と装備まで用意してくれるなんてありがたい。
スキル確認もしとかないとだけど、それよりも眠いな・・・
体は、新しくなってるなら睡眠欲求もリセットしてくれればいいのに精神は元のままだからかな。遠くに町も見える、ここは街道みたいだ町まで我慢しないとだな。
大きい町みたいだ、指輪の効果でここはヴォルク公爵が納める、この国でもなかなかの規模のようだ。
「どうも~」
「身分を確認できるものはあるか?」
「いえ田舎からでてきたばかりで証明できるものが無いんですが入れませんか?」
「保証金として金貨1枚で入場できる、入場後にギルド等で身分証を発行したのちに返却される」
「では金貨一枚です」
「こちらの水晶に手を触れて」
これで犯罪者とかを確認するんだな
「はい、いいよ問題なしだなようこそヴォルクへ身分証ができたら日のあるうちに来たら返却できるから」
「ありがとうございました」
よし!この世界初めての町だ、思ったより立派な建物が並んでるな中世ヨーロッパみたいだな、実際に見たことはないけど。
とりあえず宿探しだ寝床をさがさなければ、
「よお!兄ちゃんこの町は初めてかい?」
突然、声をかけられた
「そうなんですよ、田舎から出てきたばかりで右も左もわかんなくて」
「おおう、じゃあ宿とかも決まってないだろう、俺がおすすめの宿に連れてってやろうか?」
「わーありがとうございます、じゃあよろしくお願いします」
「よし、じゃあ付いてきてくれ」
男性に付いて町を進んでいくと古びた建物が見えてきた
「ここだよ、見てくれはボロいけど安くて食い物はそこそこなんだよ」
「ありがとうございました、助かりました」
早速宿に入ろうとしたとき止められてしまった。
「おいおい紹介だけってこたないだろ、せめて一杯くらい奢ってくれよ」
「ああそうですね、ちょっと部屋だけ取るんで少し待ってくださいね」
まぁ只ってことはないか。店に入ると左手にすぐカウンターがある、年は50はまわったであろう優しそうなおばさんが立っている。
「すいません部屋空いてますか?」
「ああ部屋はあるよ一泊小銀貨3枚で飯を二食つけたら小銀貨4枚だよ」
「じゃあとりあえず3日食事つきでお願いします」
大銀貨2枚を出した
「はい小銀貨8枚のお返しだよ、今日のご飯はどうするかね?」
「部屋でひと眠りした後でもいいんですかね?」
「宿の飯は6の鐘までだからね、その後だと別料金だよ」
今は3の鐘が鳴ったくらいだからだいたい9時間くらいあるから大丈夫か。
「わかりました、それで大丈夫です」
「もう決まったなら早く一杯奢ってくれよ!」
そういやおっさんを待たせていたな、すでに酒場スペースで飲み物持ってスタンバイしてやがる
「俺早く寝たいんで一杯奢らせてもらいますね、いくらでした?」
「ばかやろう!一杯は付き合えよ」
早く寝たいのに・・・
「わかりましたよじゃあ乾杯!」
一気に飲み干した。うげっまずい、よく考えたら初めての酒じゃないか苦いし喉が熱い泣きそう。
それに寝不足のせいか頭もフラフラして意識が遠のく・・・・・
「はい!お休み!」
おっさんの声が遠くに聞こえる・・・・
なんか遠くで鐘の音が聞こえる
「はっ!!」
ここどこだよ!パンツ一丁だよ!しかも外じゃねぇか!
「なんじゃあこりゃあああ!」
ダメだ、ダメだ落ち着かなければBE COOLだ、まず深呼吸
「はぁーふぅーーー」
ここは町の中の路地裏のようだな、騙されたな、こりゃ参ったな有り金全部と剣と服は持ってかれたみたいだ、パンツはせめてもの情けという事か。
よし切り替えていこう死んだわけじゃない!とりあえず無かったことにして忘れよう忘れよう!
≪スキル 忘却を習得しました≫
おおなんか覚えた、というかステータスもスキルも確認してないな。
自分自身に鑑定をかけてみる。
名前 ハヤト
種族 ハーフエルフ (エルフと人)
職業 なし
レベル 10
HP982 MP1250 SP932
腕力 42
魔力 92
敏捷 83
器用 52
精神力150
運 40
ユニークスキル 詳密 鑑定(指輪による付与)
スキル 忘却
精神力は高めだけどそれ以外は一般よりちょっと高め位かな、何より注目はユニークスキルだな、見ただけだとわかんないな、スキルに鑑定かけてみるか
ユニークスキル 詳密
自己のスキルを対象に発動可能、対象スキルを起点とした事細かな知識と技能を瞬時に習得する事が可能であるが大量の情報を読み込む為精神と頭脳に多大な負担が掛かる上に、あくまで知識と技能のみなので身体的な能力の向上は無い。
スキル 忘却
自己に使用する事で任意の記憶や知識を忘れ去ることができる。
忘却についてはそのままだけど、詳密についてはちょっとややこしいな自分のスキルに使う事でそのスキルを極めることができるってことか、だけど魔法スキル極めてもMPや魔力は上昇しないから、いきなり極大魔法は打てないってとこかな。
忘却に詳密を使ってみようかな。
《忘却に詳密を使用しました》
《瞬間記憶 記憶改変 記憶操作スキルを習得しました》
うっ・・ちょっとクラっとくるな、忘却にかかわりありそうな記憶関連のスキルが増えたのか、詳密って、かなりのチートだな、初級のスキルを覚えてしまえば一気に派生まで含めて極めるとこまでいけるのか、わらしべ長者で藁つかんだ瞬間に家もらえるみたいな感じかやばいな。
スキルに関してはこんなところかこの先どうしようかな・・・
読んでいただきありがとうございました ペコリ(o_ _)o))